さて、お兄さんを弔った神武天皇、
南に回って熊野村、今の和歌山県新宮市付近に到着します。
そこに現れたのがでっかい熊。
ただしその熊、「がおー」って襲ってきたわけではありません。
チラッチラッとこっちを見ています。
たったそれだけですが、なんと神武天皇以下兵士たちが一斉に気を失ってしまいました。
神武ピーンチ。
しかし助け船が現れます。熊野のタカクラジ(高倉下)です。
熊野のタカクラジ、倒れている神武天皇に一振りの刀を差しだします。
するとどうでしょう、神武天皇正気を取り戻して一言、「いやあよく寝た。」
そしてその太刀を受け取ると、
なんとなんとなんとなんと、
熊どころかその辺の荒ぶる神々は勝手に倒れてしまいました。
当然神武天皇が聞きます、
「何この刀? 超スゲーんだけど。」
タカクラジが答えて言うには、
「どうもアマテラスさんと高木の神さんが心配して建御雷の神さんに相談したらしいっす。
そしたら建御雷の神さんが、俺が行かなくてもこの刀があれば大丈夫でしょう、この刀を神武がいる辺りの誰かに渡しときますよって、それが私です。」
朝タカクラジが目が覚めると頭の横30㎝くらいの所に刀が刺さってたそうです。
「あと、高木の神さんがどうも神武は方向音痴らしいって、案内を送ったそうです。」
その案内役が、そう、八咫烏です。
八咫烏に連れられて、途中尾っぽの生えた人に出会いながら到着したのが奈良県宇陀市。
和歌山の新宮市からめちゃくちゃ山道進んでますね。