うさたの倉庫 -15ページ目

うさたの倉庫

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東京から3時間。
後先も考えずに拐うように連れてきたヒカルさんは、電車に揺られながら私と他愛ない話をしたり、少し疲れたのか眠ったり。

あまりに警戒心の無いその無垢さに、
私の右肩にかかる重さも愛しく感じた。

愛しい…。



愛しいと、思う。

自覚してしまった感情が、今まで隠していた答えを明らかにし、身体の隅々に指先にまで理解をさせた。

そして、

その事が、

よりいっそう私の胸を切なく苦しめ、
事実の前に立ち尽くさせる。









「わー!雪!!」

東京と違い帰ってきた松本の街は雪で白く埋っていた。

「雪…です」
「くふふ、すっごい綺麗ですね」

ヒカルさんが笑う。

2日ほど前に離れただけの街が、この子といるだけで、何か違った色を持つ。

見慣れたはずの街も、城も、
こんなに美しかっただろうか?

傘をさし、滑らないようにと細い身体を引き寄せれば、私に添うように身体を預けてくれる。

だから、
勘違いしてしまいそうになる…。

ヒカルさんも、私の事を……

…と。