久しぶり…というほどでもないけど久しぶりで、
ちょっと緊張しながら鍵を回した。
「雅紀、久しぶり…」
なんでもなかったみたいに声をかけて部屋に入ったら、
「雅紀?」
無防備に雅紀がソファーで寝ていた。
吸 血鬼のくせに夜寝てどうすんの?
「雅紀、起きろー」
ソファーの横に膝をついて雅紀の顔を覗きこむ。
綺麗な顔。
長い睫毛が俺の声に揺れる。
「しょお…ちゃん…」
「久しぶり…」
自分の身勝手な行動からの罪悪感で、
雅紀に向ける笑顔がぎこちないって自分でもわかる。
だけど、そんな勝手な俺の気持ちなんて、
バカみたいで、クズみたいで、どうでもいい事で…
雅紀が…
おれを捉えて認識した雅紀の綺麗な黒い目から、
「しょおちゃん」
涙が一雫…。
あぁ…おれは雅紀が好きなんだ。
それはずっと前から、
きっと子供の時からの一目惚れ。
「ごめん…会いに来なくて…」
もう、何も取り繕わず雅紀を抱きしめた。
「ん、…ごめ…っ」
雅紀が長い腕を俺にまわす。
「しょおちゃん…ごめん、ね…、しょおちゃんには…がっこうとか、友だちとか…大切なものが沢山あるのに…」
耳元で紡がれる謝罪の言葉が、
「しゅんちゃんに、言っちゃった…」
「しょおちゃんに会いたいって」
「ごめん…なさい…」
優しくて…痛い。