『オトナの遠足~雅紀はオヤツですか~
もちろん、オヤツですよね?
いやむしろ、メインディッシュですよね?
何時になったら食べてもいいんですか?
おかわりとかしてもいいんですか?』
~もちろん、オヤツですよね?③~
「わー、ハデだね」
「やっぱ伊達だもんな」
建物のあちこちにあるキラキラな金箔とか変わった模様とか、なんだか面白い。
「しょおちゃん、しょおちゃん、見て!」
二人でゆっくり見てたら、近くに龍の銅像を見つけた。
「鼻、ぴっかぴか!」
「あーほんとだ、参拝客に撫でられたのかな?」
撫でてみたらツルツルで気持ちいい。
しょおちゃんにも撫でてもらおうと、
少し身体をずらしてしょおちゃんに龍の鼻をゆずった。
そしたら、しょおちゃんが俺の後ろから腕を伸ばして龍の鼻をなでるから、
くふふ...壁ドンならぬ、龍ドンみたいな感じで、俺は龍としょおちゃんにはさまれてる。
自然に肩のふれる距離。
しょおちゃんの良い匂いが鼻をくすぐる。
「しょおちゃん、良い匂いだね」
思わずくんくん匂いを嗅いだら
ちょっと驚いた顔をしたしょおちゃんが、
「相葉くんも良い匂いだよ」
って、俺を見てくすって笑いながら言った。
.........
うおぉ、しょおちゃん、目が優しすぎんだよ。
惚れちゃったらどーすんの?
俺、男だよ。
「なっ、わけないじゃん、俺、こーすいとかしてないしっ」
俺の方が先に言っといて顔が赤くなる。
「...次、行こっか相葉くん」
「う、うん」
俺の腰にそっと手をまわしてエスコートするみたいな仕草で出口の方へうながす。
それが自然で、
...しょおちゃんってホントかっこいい。
きっと皆に優しいんだろうな。
そんな風に俺も出来たら良いけど。
階段を降りて行くと、入口と出口の分岐点に女子大生風の女の子が二人。
なんだかこっちを見てる?
「すいません、写真撮ってもらえますか?」
一人が近寄ってきて、写真を撮ってほしいって言うから、
「良いですよ」
って手を出した。
「あ...」
何故か躊躇する女の子。
となりの女の子の視線は俺の後ろに...。
あ、そっか...しょおちゃんに言ってたのか、
「あ、ごめん、俺でも良い?」
ちらっとしょおちゃんを見たら、手を後ろにして何故か自分は関係ないアピール?
「一緒にどうですか?」
...ん?一緒?
えっと...しょおちゃんと?
「え...っと...」
あー、でもしょおちゃんも女の子がいた方が良いのかな?
ちょっと伺うみたいにしょおちゃんを見たら、
「あ、そーゆーの良いから、ほら二人寄って」
しょおちゃんが俺から彼女達のカメラを取り上げて、
「はい、チーズ」
雑にシャッターを押して返してしまった。
「じゃあ...ほら、行くぞ」
俺も含めてあっけにとられた3人と、先に行っちゃうしょおちゃん。
「じゃ、じゃあね、良い旅を!」
なんとかそう言って、俺はしょおちゃんを追いかけた。
「しょおちゃん、待ってよ」
「何?あいつらに付き合って、また上まで行きたかった」
「そんなことないよ」
しょおちゃん、怒ってる?
「お前、俺をあいつらに差し出そうとした?」
「え!まさか!」
どんどん先に歩くしょおちゃんについてくみたいに歩いてく。
どうしたの?しょおちゃん...。
不安に思ってきたら、しょおちゃんが急に立ち止まって大きく息を吐いた。
「ごめん...今回は相葉くんと二人で旅行したくて...」
振り返って、それでも俺を見ずにうつむきながら言うしょおちゃん。
なんだかそれが拗ねたみたいに見えて...
「でも、相葉くんが他にも」
「二人が良いよ!」
凄くしょおちゃんが可愛く見えた。
「知らない人がいたら気を使うだけだもん、しょおちゃんと二人で良いよ」
「て、ゆーか二人が良い!」
そう言って、思いっきりしょおちゃんに抱きついた。
「くふふ、カッコいいしょおちゃんの事独り占めっ!!」
しょおちゃんって、
頭が良くて、優しくて、カッコよくて、女の子にモテモテで...
そして可愛いっ!
一緒にいればいるだけ、色んな魅力を見せてくれて、俺はしょおちゃんを離せなくなっちゃうよ。
「わ!ばかっ!お前は子供かっ!」
抱きついた俺の目に見えたのは、
真っ赤になったしょおちゃんの耳だった。
おかわりどころか、メインディシュもあやしい二人の距離...。
ゆっくりいくか...。