今、産まれた人が令和と共に歳を取るように、
私のおばあちゃんは、昭和と共に歳を重ねた。
大正最後の年。14年産まれ。
嫁ぎ先の姑はキツい人で、おばあちゃんは、姑の悪口を80歳近くになるまで言っていた。
言わなくなったのは最近のこと。
一昨年、私は過呼吸と不安で調子が悪かった。
発作が起きそうで、おばあちゃんと話をして落ちつきたくて、電話をかけたことがある。
「お仕事は、どうしたんですか?」とおばあちゃんは言った。
姑に子どもを預け、おばあちゃんは家事をしながら舅と畑で働いていた。
子ども4人を育てながら働いた。
「わかんない。おばあちゃんはずっと働いてたから。」
働かず子ども1人と家にいて、何が大変なのかわからない。
うるさい姑もいないのに、何で体調が悪くなるのか、わからない。
私の辛さは、全く分かってもらえなかった。
おばあちゃんは嫁いだばかりの頃、実家への手紙にも、親に心配かけないようにいいことばかり書いたそうだ。
簡単に弱音を吐いて、心配をかける私が情けなかったのかもしれない。
でも、意外なことにおばあちゃんはそれから変わった。
半年くらい経って連絡したら、
「おばあちゃんは、子ども預かってもらってたから。お姑さんに。」
「だから働けたんだよね。」
だんだん、優しくなっていった。理解してくれるようになっていった。
こないだ、私が風邪ひいたあとに電話をしたら、
「大変だよねえ。台所とか大丈夫なの?手伝いに行けなくてごめんねえ。」と言ってくれた。
優しすぎる…😅
専業主婦で子育てするの、私もナメてたけど、おばあちゃんもナメてたと思う。
姑さえいなければ楽勝だろうと思っていた節がある。
母も今まで生きていたら、苦労をダブルで分かってもらえたかもしれないのになーと思う。
おばあちゃんと私と。
おばあちゃんは今92歳。
長生きは、するもんだ。