ずいぶんご無沙汰してしまいました。

6月12日の米朝首脳会談にはがっかりでしたね。


会談終了後に両者が並んで会談の成果を述べることもなく金正恩はあっさりホテルを去り、トランプ大統領は上機嫌で1時間にわたる単独記者会見の大サービスでしたが、「朝鮮半島の完全非核化について合意した」と言うだけで、北朝鮮の核・ミサイルについて具体的な決定事項を語ることはありませんでした。

その後、ポンペイオ国務長官と北朝鮮との具体的な交渉開始が予定より遅れたり、米朝それぞれのコメントが食い違ったり、まだ方向性が明らかになりません。

しかし、確定事項はあります。
全世界が注視する中での二国間首脳会談で完全非核化に調印したのですから、金正恩がトランプ氏を裏切ったときには、必ず米国の軍事行動を招くと見てよいでしょう。

 

金正日が行なってきた「カーター元大統領との口約束」や「六カ国協議での約束」とは重要度が違うことをあの若い独裁者が理解していればよいのですが。それと、記者会見中にトランプ氏が見せたわざとらしいほどの上機嫌ぶりは「これだけ喜んでいる俺の顔に泥を塗ったら許さんぞ」という演技かもしれません。


一方、日本の拉致被害者救出に関してトランプ氏は「はっきり言及した」と述べただけで、金正恩がどんな反応を示したかについては言わず仕舞いです。
やはり、自衛隊が海外の邦人を救出できるように日本国憲法を改正しない限り、拉致問題の解決はありません。

 

「カネは出すが、軍隊は出さない日本」でいる限り、周辺国は日本の領土・領空・領海に対してチャレンジし続けるし、日本人の生命・財産を掠め取っても知らん顔でいられます。

 

これが悲しい現実です。


ところで、英語版朝日新聞が「慰安婦騒動」の虚報を掲載し続けている件に関し、朝日は「修正には応じない」と居直りました。
もう、いっそのこと社名を反日新聞に変えた方がよいのではないでしょうか。

 

以下、産経新聞の記事抜粋です。



【阿比留瑠比の極言御免】
朝日英語版記事の自己矛盾 2018.7.26 01:20

http://www.sankei.com/premium/news/180726/prm1807260007-n1.html

 ああ、朝日新聞はやはり全く反省していなかったのだなと、改めて分かった。

 米カリフォルニア州弁護士のケント・ギルバート氏らが立ち上げた「朝日新聞英語版の『慰安婦』印象操作中止を求める有志の会」が朝日電子版の英語版記事の修正を申し入れたのに対し、「応じられない」と回答した件である。

 「事実を旨とする報道であるべきでした。誤った報道と謝罪が遅れたことに、おわび申し上げます」

 朝日は平成26年9月には、一連の慰安婦誤報について当時の木村伊量(ただかず)社長が記者会見を開いて謝罪しているが、あれは口先だけだったということだろう。

 今回問題となったのは、今年1月9日に朝日電子版に掲載された英語版記事である。それは慰安婦についてこう記していた。

 「日本兵への性行為を強制された(forced to provide sex)。多くは朝鮮半島出身だった」

 これについてギルバート氏らが「読者は『強制連行』や『性奴隷』を想像する。海外に対して、どれだけの悪影響があるか分からない」と指摘し、印象操作の中止を求める1万400筆の署名と申し入れ書を朝日側に提出したのだった。

 ところが朝日は、すでに根拠がなかったことが判明している5年の「河野談話」の記述を引いて反論し、「forced to provide sex」の表現は「意に反して性行為をさせられた」という意味だと強弁して申し入れを拒否したのである。

 ギルバート氏は24日発売の僚紙夕刊フジで「朝日新聞の正体が確認できたという点では意義はあった」と語っているが、筆者も朝日の不誠実さと自己矛盾について付け加えたい。英語版記事が「(慰安婦の)多くは朝鮮半島出身だった」といまだに書いている部分である。

 朝日は4年1月11日付朝刊1面に「多くは朝鮮人女性」という解説記事を載せた。そこには、今回の英語版と同様に「約八割が朝鮮人女性だったといわれる」と記されていた。

 だが、朝日は慰安婦報道をめぐる自社の第三者委員会の指摘を受け、「記事を訂正、おわびし説明します」として次のように発表している。

 「朝鮮人女性の比率も、現在の知見に照らすと不正確でした」

 「(今後、データベース上の記事には)『慰安婦の数や朝鮮人女性の比率もはっきりわかっていません』といったおことわりをつけます」

 朝日の英語版記事は、自社が過去に訂正、おわびした内容を、相変わらず海外に向けて発信していることになる。それでいて外部からの修正申し入れは、けんもほろろに拒否するのだから救いようがない。

 ちなみに、慰安婦問題に詳しい現代史家の秦郁彦氏によると、慰安婦は日本人が4割で朝鮮人は2割程度だった。どの民族の比率が高いかどうしても書きたいのならば、「多くは日本人だった」と素直に記したらいいではないか。

 「朝日新聞が慰安婦問題を報じる際は(中略)今後もさまざまな立場からの視点や意見に耳を傾け、多角的な報道をめざしていく所存です」

 朝日は今回の回答文でこう主張している。それならばせめて、「多くは朝鮮半島出身だった」という自分たちも虚偽だと分かっている部分ぐらいは、まず訂正して当然だろう。それとも「耳を傾け」というのも、やはり口先だけだろうか。

(産経新聞 論説委員兼政治部編集委員) 

産経新聞 阿比留瑠比(あびるるい)氏