更新 2017.9.2
8月29日火曜日早朝(05:58ごろ)、事前通告なしに北朝鮮西岸から北東へ1発の弾道ミサイルが発射された。
北海道・襟裳岬上空を通過(06:06ごろ)したミサイルは三つに分離。三つとも襟裳岬の東、1180kmの太平洋上に落下した模様(06:12ごろ)。
ミサイルの高度は約550km、飛行距離は約2700kmであり「ロフテッド軌道」で発射されたものではない。また、午前9時現在、ミサイル落下地点付近の船舶等が被害にあったという報告はない。
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北朝鮮の弾道ミサイル発射は今年に入って13回目ですが、北朝鮮が事前通告なしに日本列島の上空を通過するミサイルを発射したのは過去に無く、初めてのことです。
さて、日本海に展開する海自および米海軍イージス艦は何故このミサイルを SM 3 で迎撃しなかったのでしょうか?
理由は簡単です。
日米の熱源監視衛星がミサイル発射の瞬間から数分間このミサイルの動きを観測して、日本や米国に落下しないと判断したから。
万が一、撃ち洩らしたときのリスク(ミサイル防衛への信頼低下)を考えると「撃たない」という結論に至ったのは当然です。
もうひとつの疑問、ミサイルはどの位置で三つに分離したのでしょうか?
多段ロケット式に順々に分離したのか、太平洋上まで行ってから一度に分離したのか、現時点(09:00)では発表がありませんが、この違いはものすごく大きいんです。
もし、飛行最終段階で複数弾頭に分離したのであれば、陸自 PAC3 による迎撃が大変困難になります。なにしろ、軌道が変化することに加えて、迎撃対象物が増えるわけですから。
降下中の弾頭がショットガンのように散らばる、この種のミサイルは MIRV と呼ばれ、精密誘導は困難ながら「首都中枢部に落ちればOK」程度の目標精度であれば「核や化学兵器を搭載した弾頭」は迎撃されることなく目的を達する可能性が非常に高くなります。
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今年3月以降、北朝鮮は「飽和攻撃(目標に向けて多数のミサイルを同時に発射する)」と「ロフテッド軌道発射による超高速落下攻撃」を見せつけ、日本のミサイル防衛システムを無力化できることを示しました。
振り返ってこの半年、日本の国会は「首相夫人が疑わしい」「首相が怪しい」「無関係であると言うならば、それを証明しろ」という大手メディアとブーメラン野党が面白おかしく騒いだ『籠池問題と前川問題』で空転しています。
私は北朝鮮からの弾道ミサイルと米朝開戦危機について3月初旬に指摘し、その後の情勢が変化する度にここで報告しましたが、大手メディアはこの問題について断片的・野次馬的な報道姿勢を変えず、『核・ミサイル防衛』『専守防衛のあり方』『憲法9条改正』についてじっくり腰を据えた報道をしませんでした。(産経新聞を除く)
国会も同様です。
与党は、わずかな議員数の野党・会派に質問時間をたっぷり渡しているので、この半年、週刊誌を元ネタとするレベルの茶番劇を国会内で繰り返す羽目になりました。
この北朝鮮からの危機に対応する為には、非常事態として、政党・会派の議員数に正比例した質問時間に変更し、与党を中心に国防・危機管理について活発な議論をすべきだったと思います。
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賢明なる皆様ならば、ご承知のように現在の大手メディア&ブーメラン野党の目的はひとつ。
情報操作とフェイクニュースで安倍首相を引きずり降ろすこと。つまり、憲法改正をさせないことに尽きます。
反日勢力は自衛隊の手足を縛る憲法と法律を現状のまま、あるいはもっと弱体化させることで、我が国を中共や朝鮮半島の思うがままに操りたいのです。
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国家を守る一番の力は『自分の国は自分たち自身が守り抜くという国民の意志』です。これは、自衛隊や在日米軍など直接目に見える軍事力よりもはるかに大きな力であり、国防の源泉となるものです。
弾道ミサイルに対する我が国の防衛力が「穴だらけ」であることが白日の下に晒された今、私たちひとりひとりが幕末の高杉晋作のように『この国を守るにはどうすればよいか』を真剣に考えなければなりません。
全国の戦没者に、あるいは靖国の英霊に黙祷して御霊安かれと祈り、「二度と戦争はしません」と平和への誓いを捧げるのは日本人として大事な行為ですが、これだけでは他国からの侵略を防ぐことはできないのです。
我那覇真子「若者からの提言」10:47 於 靖国神社
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日本は国民主権の民主主義国家です。
ですから、今後の日本が平和であり続けるのか、それとも他国からの侵略を許してしまうのかは、我々一般国民が多数決で選んだ政治家の判断で決まります。
つまり、我々の判断で決まるということを再認識して下さい。
私は、領土問題・偏向報道・反日活動・反日政治家を見かける度にブログで批判してきましたし、友人にも自分の考えを伝えてきました。
皆様も朝鮮半島からの攻撃や中共の侵略行為に対して「どうすれば防げるのか」を考えて、一度口に出してみて下さい。
もし、日本中の居酒屋でこの種の話題が普通の声量で語られるようになれば、反日勢力を圧倒することができます。そして、これこそが国を守る国民の意志です。
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国防について積極的な意見(敵基地攻撃力を持つべき、等)を表明すると、「あなたは右翼だね」とレッテル貼りしてくる無知な御仁が世の中には大勢おられます。
もし貴方が「右翼」認定されたら、「右翼」の定義を相手に質問すればいい。相手は今までに刷り込まれたステレオタイプの反応をしているだけなので、大したことは答えられません。定義を質問してから、次のように教えてあげればいいんです。
「世界基準の右翼とは白人至上主義者=人種差別主義者であり、ネオナチズムのことですが、私はそれらのいずれでもありません。」
「もし、愛国者のことを右翼と呼ぶのなら、日本以外の国は全て右翼国家ですね。愛国教育を実施していないのは我が国だけですから。」
「全ての国連加盟国には自衛権が認められていますが、反撃能力を持つことは自衛権の範囲内です。」
「陸上配備型イージス・アショアは1基数千億円、迎撃用ミサイルSM3やPAC3は1発15億円以上、これらに比べて反撃用弾道ミサイルや艦載型誘導ミサイルは1発2億円以下で済みます。」
「国防費は税金ですよ。効率の良い税金の使い途を話題にする人を右翼認定して議論を遮ってしまうことは、あまりにも現在の国難に無関心・国防に対する思考停止ではないでしょうか。」
【参考】
ケント・ギルバート氏と「日本人の愛国心」
http://s.ameblo.jp/workingkent/entry-12304678024.html
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この危機に私が安倍政権に期待することは、9月からの国会で「反撃の為の敵基地攻撃力を自衛隊に持たせる法案」を策定すること。
二番目に、「自衛隊を世界標準の軍隊に位置づける憲法改正」の国会発議を1年以内に実施すること。
私は国会議員ではないので、あくまで「このようになればいいな」と希望するだけです。
もちろん次回総選挙においては、国防について真面目に取り組む政治家に1票を投じます。
戦後初のこの危機に対して、皆様はどのようにお考えでしょうか。
【8/31追加動画】
報道特注 8/30 北朝鮮へ怒りの緊急抗議!
報道特注 #36 北朝鮮×日米同盟