2016年2月7日午前9時31分、北朝鮮は同国北西部・トンチャンリ(東倉里)ミサイル基地から「地球観測衛星」と称する飛翔体 or 長距離弾道ミサイルを発射しました。
飛翔体は概ね事前通告通りのコースで飛行を続け、地球周回軌道に乗った可能性があります。
北朝鮮は1月6日に「水爆実験」と称する核実験を実施したばかりで、立て続けに国連安保理決議を無視する暴挙です。
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日本の政権中枢部や米軍高官、果ては中東の武器商人まで直接コンタクトして我々に発信してくれるジャーナリスト・青山繁晴氏は、関連する世界情勢と合わせて北朝鮮の動静を以下のように解説しています。
1)
テロリスト集団および中共・ロシア・イラン・北朝鮮は米国オバマ大統領の在任中にできるだけ活発に行動しようと考え、実際そのように動いている。
(オバマ大統領は軍事オプションを放棄しているから)
2)
昨年7月に欧米6カ国と核開発合意※したイランは石油の禁輸を解かれ、外貨が大量に入ってきた。
(※イラン所有の遠心分離器の数量を1/4に減らすなど、10年以内に核開発ができないレベルに落とす代わりに経済制裁を解く合意)
3)
イランは北朝鮮に前金を渡して核開発を依頼。北朝鮮は外貨が入ってきたので、日本政府との約束である拉致被害者調査を急いで進める必要性が薄らいだ。
4)
北朝鮮はイランに対し核開発が順調に進んでいることを示す為に核実験を行ない、同様にイランから発射した際にイスラエルが射程に入っていることを示す為に長距離弾道ミサイルを発射した。
核はミサイルの弾頭に積載できるよう小型化する必要があり、水素爆弾ではなく中性子爆弾を開発する過程の実験であった可能性大。
5)
今回の陸自によるPatriot(PAC-3弾)配備と海自のイージス艦3隻配備は本気モードで、日本海方面に飛来した場合は撃ち落とす予定であった。これを察知した北朝鮮は技術的に楽な自転方向(東)へのコースを断念し、南方向へ打上げた。
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上記5)の内容、『 撃ち落とす予定 』 というのは過去の政権ではありえませんでした。
日韓慰安婦合意は安倍首相の判断ミスでしたが、今回の『日本海に来れば撃ち落とす』という指示はたいへん良かったと思います。
追伸
青山繁晴氏は2月5日(金)に石垣島の中山義隆市長を訪ね、尖閣諸島問題について議論。翌6日(土)には沖縄本島の白梅の塔を訪問されたそうです。
http://shiaoyama.com/essay/detail.php?id=295