青山繁晴氏は、慰安婦問題に関する日韓合意について「安倍首相の悲劇的な誤り」と断じています。
第二次世界大戦(大東亜戦争)に赤紙一枚で日本軍人として駆り出され、立派に戦い、犠牲者となった約212万人の若者達を、まるで強姦魔の集団のように貶める記事が世界中に報道されたからです。
今回の合意は、海外で暮らす邦人を落胆させるだけでなく、現地学校において中韓系生徒による邦人生徒いじめに一層拍車が掛かるのはもちろんのこと、更なる慰安婦少女像の増設を招くことになると私は思います。
以下は、年明けから青山氏が『DHCシアター 虎ノ門ニュース 8時入り』や『ニッポン放送 ザ・ボイス そこまで言うか!』 で語ったことをまとめたものです。
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2015年12月中旬、北朝鮮が2016年1月に核実験をするであろうことを米国は衛星画像などから掴んだ。
日韓が反目しあっている現状のままでは、北朝鮮に対する軍事行動のオプションに支障を来たしてしまう。
そこで米国は、韓国へ「慰安婦問題を解決し、日本との関係を良好にせよ」と強い圧力をかけた。
元外務事務次官で、韓国びいきとして知られるNSC(国家安全保障局)局長 兼 内閣特別顧問の谷内正太郎 が朴クネ大統領から懇願され、
「韓国は米国から慰安婦問題を年内に決着せよと急かされて困っているから、ここは韓国を助けましょう」
と岸田外相と安倍首相に提案。
米国はこの問題に関し、日本に対しては殆ど圧力をかけてこなかったが、外務省はその方向で動き出した。
韓国は、元慰安婦への賠償金として「僅か3億円を日本の国費から供出してくれたらこの問題を解決する」と日本政府に提案してきたが、安倍首相は即座に断った。
「では、1億円ではどうか?」と韓国は再び打診してきたが、安倍首相はまた瞬時に撥ね付けた。
朴クネ大統領が日本側との折衝が進まないことを米国に報告すると、オバマ大統領は『韓国の態度が悪いからだ』と朴クネ大統領を強い言葉で叱責した。
交渉の巧い韓国は、『年内に決着しろ』というオバマ大統領の言葉をずるく利用して、三度目になんと20億円を日本に要求してきた。
(外交の世界では、要求した半分の成果があれば交渉成功とされるので、10億円で妥結ということ)
岸田外相は意見を言わず、安倍首相が独り考え抜いて12月27日に覚悟を決め、翌日岸田外相を韓国へ送り出し、慰安婦問題日韓合意となった。
安倍首相としては、金銭以外の内容に関しては河野談話のペーパーで示された範囲内での合意を了承したつもりであった。
しかし、記者会見で岸田外相が『軍の関与のもとに…」と発言したことと、外務省がホームページで公表した記者発表の英文には拡大解釈を招く表現※があり、米国三大ネットワークや英国BBCなど欧米(豪州含む)の放送局や主要新聞社が
「旧日本軍は朝鮮半島のローティーン少女20万人を性奴隷にした、ということを安倍首相が認めて韓国に謝罪し、10億ドルを賠償」
と大きく誤報する結果となった。
(1billion と報道されたが、¥表記がないので$と誤解)
※
The issue of comfort women, with an involvement of the Japanese military authorities at that time, was a grave affront to the honor and dignity of large numbers of women, and the Government of Japan is painfully aware of responsibilities from this perspective.
As Prime Minister of Japan, Prime Minister Abe expresses anew his most sincere apologies and remorse to all the women who underwent immeasurable and painful experiences and suffered incurable physical and psychological wounds as comfort women.
外務省【日韓両外相共同記者発表】、英語版全文
http://www.mofa.go.jp/a_o/na/kr/page4e_000364.html
同上日本語版全文
http://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/na/kr/page4_001664.html