日銀の金融機関保有株の買取が再開する。 | 二段波動研究会(http://2wt.jp)

日銀の金融機関保有株の買取が再開する。

金融システム安定化のために銀行保有株式を買い取り


日銀は2 月3 日に金融機関からの株式買取を再開すると発表しました。日銀は国内金融危機だった2002 年11 月-2004 年9 月にも3 兆円の買い取り枠を設定し、約2 兆円の株式を金融機関から買い取ったわけです。その後、企業の自社株買いに応じたり、市場売却を進めた結果、2008 年10 月現在の保有株式は1.3 兆円(簿価)となっています


また日銀は10 月15 日に保有株式の市場売却の凍結を決定。今回の決定について日銀は、金融機関の保有株式は2000 年代初頭に比べて減少しているが、最近の決算発表で多額の減損処理や評価損計上により金融機関の株式保有リスクが重要な経営課題になってきたので、金融システム安定化のために、金融機関からの株式買取を再開したと述べています


今回の買い取り総額は1 兆円と前回の3 分の1 、買い取り株式の条件のBBB-相当以上などはほぼ前回と同じ(前回はBBB以上)となっていますが、このように前回の買取との相違点をあげてみると、


①株式の買入れ総額……1 兆円(前回は3兆円)

②1行当たりの買入限度……2,500 億円(前回は、原則7,500 億円)

③買入対象金融機関の要件……次のいずれかを満たす先(前回は株式等保有額がTierⅠを上回っている先)

イ.株式等保有額がTierⅠの5割若しくは5,000 億円を超えている先

ロ.自己資本比率規制上国際統一基準を採用している先


(実施時期)


今回の株式買入れの実施期間は、「認可取得後、所要の準備が整い次第 ~ 2010 年4 月末」とされている。

開始時期が明記されていないのは、株式買入れが日本銀行法43 条1 項但書に基づく「認可による他業」と位置づけられており、実施に当っては財務大臣及び金融庁長官の認可が必要とされているためである。

買い入れた株式は、発行会社の自己株式取得に応じる場合など一定の例外を除き、原則、2012 年3月末まで処分を行わないこととしている。

その後(2012 年4 月以後)、2017 年9 月末までに取引所市場における売却などを通じて、買い入れた株式の処分を実施することが予定されている。

なお、日銀が現在保有している株式の処分についても「同様の扱いとする」とされている。


買入期間


 前回は  2002 年11 月29 日~2004 年9 月末 認可取得後、所要の準備が整い次第

 今回は2010 年4 月末まで


買入限度額


前回は3兆円 、 今回は兆円


(1行あたりの買い入れ限度額)


前回は原則、7,500 億円、 今回は 2,500 億円


株式需給改善効果は限定的


株式需給上は、2008 年金融機関の株式売り越し額は365 億円と、外国人の売却額3.7 兆円の約100 分の1。 2000 年代初めと異なり、銀行の持ち合い株の売却が株価下落要因ではないので、今回の決定の株式需給の改善効果はあまりないんでしょうね


また日銀は以前から政府から株式買い取りの要請を受けていたにもかかわらずなぜこのタイミングで発表したかについては、3 月末に向けて早めに対策を打ったものとみなされますね。

またCP 買い取りに続いて、株式買取を決めたことは、金融・資本市場の安定化に向けた日銀の強い意思の表れとみることもできるでしょう。政府はねじれ国会の下、予算の審議に手間取っていいますが、3 月末に向けて政府系機関を使った株式買い取りや景気刺激などの追加対策が期待されており、2 月は調整局面で大きく下がることがある可能性は大きいですが、3 月末には再び日経平均先物は1月高値の9340円を試す動きがでてくることも考えられるかもしれません。


二段波動研究会(http://2wt.jp ) 人気ブログランキングへ

会員登録はこちらで!