治療が終わった事で在宅医療の方もグッと楽になりました。
元々出来る限りを自分でしていた主人なので
ここから約1ヶ月弱は入院することなく、腹水を抜く事もなく。
ただ痛みを和らげるために「合成麻薬フェンタニル」のテープ式を使用していました。
効果はモルヒネの、100〜200倍とも言われております。
そのせいかはわかりませんが、寝ている事が多くふわふわした状態でした。
家にいるが何処かへ行く事も出来ずただ顔を合わせれるゆっくり出来る時間でした。
5月末頃から次第に体調が悪くなりました。
その間も常に悩まされたのが「胃ろう」の存在です。
はじめの2週間程は機能していましたがその後は常に悩みの存在で苦労もたえませんでした。
胃ろうの造設後、癒着する前に腹水が溜まってしまい、手術後2ヶ月を過ぎても抜糸も出来ず傷口は常に化膿の状態で痛みが伴っていました。
最大の悩みは胃ろうから漏れて出る液体。
その正体は胃の内容物だと思われるが臭いはない。腹水か?
胃ろうの傷の痛み、お腹の張りの痛み、背中、腰の痛みそして嘔吐の繰り返しでとうとう病院へ行きたいと言いました。
この日初めて主人の泣き言を聞きました。
「こんな生活もう嫌や、辛い」
たった1度きりの弱音。
緊急外来へ連れていきました。
ここまで、きたからもう大丈夫やから仕事へ行ってと言われました。
しばらくはついていましたが、すぐに見てもらえず痛み止めで、横になれるベッドを探して頂いたので会社へ行く事にしました。
「入院したから」とだけラインが入りました。
5月29日の出来事です。
その後主人は二度と家に戻る事はありませんでした。