仕事帰りの電車の中でオトンからメールが届いた。
「元気にしてる?今日YouTube投稿したよ♪」
まるで友達からのメールみたいな内容(笑)
ん?投稿って?カラオケ動画とか送ってないし、なんだろう?
って思ってみたら
オトンの撮影した画像に俺のピアノ曲が使われていたものだった。
この曲は、、、たしか、、、。
と記憶が蘇ってきた。
数年前までハードロックバンドで月数回都内でライブ活動していた記憶のことである。
女子ボーカル、ギター、ベース、ドラムの男子3人の4人編成。
全ての作曲は、ドラムをしている俺で、思入れのある曲ができた時は詩も付ける。
バンドで演奏する前にデモというのを作ってメンバーに渡す。
そのデモでは、全ての楽器、ギターもベースも自分で弾いて、ドラムは打ち込み、ボーカルは下手くそだが歌入れして完成させる。
デモには、5~6曲位入れて渡す。2~3ケ月ごとに製作するペースでした。
勿論、楽譜も書いてました。ギターリフに関しては、ご丁寧にタブ譜も書いてました。
そのデモと楽譜と歌詞を予め渡して、後日、ミーティングして新たに追加演奏する曲を決定していく。
ということを定期的にしていたのである。
日中仕事して、平日の夜週一回スタジオでバンド練習して、月に数回ライブをする。
ということを数年間していた。
俺、デモ作る時間がスゴク好きでした。
元々、音楽は好きなんだけど、色々沢山聴いて、最終的に自分で聴きたい曲は、自分で作ったらいいのではないか?
と高校生の時に思って実行していたのである。
高校時代のバンドも文化祭では、既にオリジナル曲で体育館のステージに立っていたのだ(笑)
高校3年生になると文化祭の実行委員会から文化祭中に流すテーマ曲の作曲依頼もされて、文化祭中に流されていた(笑)
ホント音楽を聴くことも演奏することも作曲することも好きだった。
あ、記憶が蘇ってきた。の話に戻ります。
いつものように新曲デモ公開した時にメンバーに言われて却下された曲だったからだ。
その曲が
【tears~星の涙~】
却下された理由が
「歌詞が悲し過ぎるよ~危うく泣きそうになった。」
である。
当時、歌詞を書く時は、最初にメロディーがあって、それに詩を付けていくのだが、それだけだと自分では理解できても客観的に見たら、あまり伝わりにくいのではないかと思い、
序章のような前説のような短編小説のようなものを書いて渡していたのである。
今になって却下された理由が「あ~」ってわかる。(笑)
今、その手書きの歌詞は紛失してないのだが、内容は掻い摘んでみるとこんな感じでした。(ホントはもう少し描写を丁寧にしあったのだ)
【tears~星の涙~】
「ごめんね、、、、。」
臓器が脆弱にせいで思うような生活をできなくて自暴自棄になってから数年を過ごしていた女子
両親の思いも上手く伝わらないまま、告知されてからは笑顔の方法を忘れていた長い時間
心を閉ざした彼女には誰も近づけない。誰も彼女の心の世界はわからない。
ある雨の夜、いつものように家を飛び出した。いつも現実逃避したい時に訪れる海が見える小高い公園にいた。
長い時間うつむいていた彼女は、雨の降る夜をふと見上げたら、星が見えていた。
なんか不思議と思っていた時、星を見上げた反対の右側から聴いたことのない耳触りの良い響きが
「どうしたの?」
と優しく短い言葉を掛けられてから止まっていた彼女の時計がゆっくりと動き出した。
少しだけ年上の彼といる細やかな時間の積み重ねが、絶望から希望へ少しずつ変わっていく彼女の心
彼の言葉は決して多くはないが、何故かすっと心に沁みこむような言葉の連なりだった。
定期的な病院での治療はともて辛いが彼女にとっての生きる意味を見つけていた。
彼女の両親も数年ぶりの彼女の笑顔に嬉し涙が頬を何度もつたっていた。
出合ってから数年、彼女と彼が会う頻度が3ケ月前から少なくなっていた。
最初、彼女は気にしないようにしていたが、やはり彼に対して疑惑を持つようになってしまう
彼からの明日会いたいとの連絡があり、彼女は彼の言葉を聞かずに遮る。
「もういい。大嫌い。もう逢いたくない」
伝える言葉無くしてずっと黙っていた彼。本当は伝えたことは沢山あるのに上手く伝えられない彼だった。
あれから数か月、連絡が閉ざしてからの彼からの初めてのメールが届く
「初めて出合った日、出合った場所、出合った時間に来てくれますか?」
彼女は返信をしなかった。
数週間後、真夏日の続いた季節も過ぎ、少しだけ肌寒くなる日も増えた季節その日になっていた。
彼女は、初めて出合った日、出合った場所、出合った時間をちゃんと覚えていた。
その頃、彼女には右側の指定席の人はいなかったが、彼女は彼に一言言いたいと思い、あの場所へ向かって歩いていた。
向かう途中、携帯電話が鳴った。母親からだった。今どこにいるの?すぐ父親の車で迎えに行くという内容だった。
父親の運転する車に彼女は拾われ、母親に緊急手術できることを聞いて知った。そのまま病院へ向かう。
彼女の手術は無事に終了し、数日後、静かに目を覚ました。
そこには彼女の両親がいた。笑顔で良かった良かったと何度も言っている。
数週間後、退院の日となった。
彼女はあれだけドナーが見つからないと言っていたのにと急に手術が可能になったのだろう?と
彼女は両親に聞くが、両親は表情を曇らせ何も言おうとしない。
詰め寄る彼女、父親から真実を伝えられる。彼女の脳裏に沢山の記憶がフラッシュバックしていく。
号泣しながら病院の屋上へ行く彼女。追いかける両親や病院関係者達
「いやーーーー!彼のところへ行かせてーーー!」
それは絶対ダメと母親が彼女へ近づく。母親はバックから小さく折りたたまれている手紙を出し
「これを読んでから、あなたの好きなようにしなさい。」
彼女は少し赤い斑点がついたような小さく折りたたまれている手紙を受け取り、また泣いた。
「ごめんね、、、、。」
あれから数週間、彼女はこの静かな海にいた。この透き通るような海は、彼女が初めて訪れた場所だった。
彼女の手には同じ海の風景が写っている雑誌の切り抜きを右手に持っている。
彼は、彼女に内緒で心臓のドナー適合検査を受診し、適格者認定を受けていた。結果の日が会いたいと言っていた日だった。
彼は、彼女と出かけていた時の何気なく立ち寄ったブックストアで彼女が開いた海外旅行に関する雑誌のページで
「いつか遠出できるような体になったらこういうところへ行ってみたいな~」
彼女は何気なく言ったつもりで、彼女自身も忘れかけていたが、彼は覚えていたのだ。
彼の中でも生きる目的、ずっと彼女に生きていてもらうための目的を見つけたのだ。
それから彼は、日中の仕事以外にできる限りの時間をアルバイトをしていたのだ。どんな仕事でも愚痴や文句も言わずに
彼は、彼女と二人で雑誌の切り抜きと同じ海へ行くための費用を貯めようとしていたのだ。
彼は、どんなに忙しい日でも遠出の出張日でも体調の優れない時でも神社へお参りだけは一日も欠かしていなかった。
彼は、いつも臓器提供カードを携行していた。提供者を彼女に指定していた。連絡先は彼女の母親の番号が書かれていた。
彼は、彼女の父親に自分に万が一のことがあったら彼女には伝えず移植手術をするようにと手紙と直接言葉で伝えていた。
彼は、彼の仲の良かった妹に冗談で「もしも俺が死んだらさ~」と海外旅行の手配をお願いしていた。
彼は、あの日、彼女と初めて出合った日、出合った場所、出合った時間に間に合わせるため向かっていたのだった。
彼は、彼女に会ったらドナー検査結果の告白と1年後の海外旅行プレゼントを約束するサプライズをするつもりだった。
だが、彼はあの日、あの場所へ向かう途中、交通事故に遭ってしまったのだ。
彼は、瀕死の状況の中で「ここへ連絡してください。お願いします。彼女だけは、、」と救命士へメモを手渡していた。
それが彼の最後の言葉だった。
彼女は、何も知らなかった。彼女は彼に言った最後の言葉を後悔している。
静かな海は、日も暮れ、より静かて穏やかになった。
触り心地の良い砂浜に座り、左隣にいる彼の妹が笑顔で言う「お兄ちゃんが好きになった理由わかるな~」
ポツリポツリと小雨が降った。広い空を見上げるとあの時と同じ星が見えた。
彼女は、母親から受け取った折りたたまれた彼の手紙を再び開いた。
『心の中にあなたがずっといるから』
彼女は、雨が涙の様に見えたせいか、星の涙を見上げて
「私もだよ」
と彼女は優しい笑顔と共に言葉にしていた。
fin
という感じのストーリーボードみたいなのを書いて渡していたのだ。
曲は、アップテンポでヘドバンできそうなギターリフでヘビメタっぽい感じで意外と自分的には好きな感じだったんだけど、
メンバー達から詩に関して言われて、却下となったことでよく覚えている。(笑)
数年後、曲は好きな方だったので、ピアノアレンジして弾いたのが今回のコレ
【星の涙】
今回も下手くそですいません。演奏に関しての苦情は現在受け付けておりません。
しかし、オトン、よく古い音源見つけてきたな~ってちょっと驚いた。(実は、この音源、俺、紛失していたから)
おしまい
