O Barquinho   Nara Leão

 

あなたと 出会ったのは もう何十年も前の事

一目惚れ そんな言葉を 選んでしまう

 

吉祥寺に まだ空き地があって その草むらを抜けると

二階建ての家がある そこにあなたがいる

 

夢の中に 何度も出て来る その家で あなたを探す

見つからないまま その夢は 終わる

確かにそこに いる事は 判っているのだが

どうしても 逢えない 夢だから・・・

 

その夢の記憶は 何度も思い出す

鮮明ではないが その時の 白黒の映像が頭をよぎる

 

その人に 本当に逢えたのは 数年前の事

夢の中の 彼女に逢えた

夢の中の 顔も知らない その人に逢えた

きっと いつも捜していた 夢の中の人だと思った

 

なぜ?って

だって 一目惚れしてしまったんだもの