Take Five   Dave Brubeck

 

JAZZと バーボンの香りがする 

粋な 石畳の路地は 郷愁をかきたてる

 

ハットを カウンターに置き ゆっくりと座ると

初老のバーテンダーが 黙って ロックグラスを出す

琥珀色のバーボンの入った グラス

氷が カシャっと 溶けて 小さな音を立てる

 

店に流れる曲は Take Five 

ニューヨークジャズの スタンダード

静かな ゆったりとした 時が流れる

 

一曲聞き終えて 残ったバーボンを飲み干し

無言でハットをかぶり 金を払って その場を去った

外の石畳は 霧雨で 少し濡れている

ハットをかぶり直し コートの襟を立てた

 

そんな 飲み方が 理想だと いつも思っている