京都と言えば 京都に行けば 湯豆腐を食べる
50年前 初めて京都で 湯豆腐を食べたのは
南禅寺三門近くの 順正だった
京都料理の中で 湯豆腐がある事は 知らなかった
南禅寺の湯豆腐 これが一番有名だと 思っていた
順正と同じ様に 南禅寺三門近くには 奥丹がある
奥丹は 日本最古の 湯豆腐処だと聞き 行ってみる
南禅寺湯豆腐は この二つの店が有名だ
30年ほど前に 京都に数人と出掛け 湯豆腐を食べる事になった
当然 南禅寺に向かうと思ったら 嵯峨野嵐山に向かった
渡月橋の側にある 天龍寺境内にある 西山艸堂(せいざんそうどう)
なぜか 縁側から 座敷に入る
京都の湯豆腐は 東西にエリアがあり
東は南禅寺周辺 西は嵐山周辺
東の豆腐は 昔豆腐と呼ばれる にがりを使った豆腐
西の豆腐は にがりではなく すまし粉という凝固剤を使う
東の豆腐は 硬く 西の豆腐は 柔らかい
西山艸堂の 湯豆腐が好きだ
森嘉と言う 豆腐屋の豆腐を使っている
元々 京都で なぜ豆腐料理が盛んかと言えば
精進料理が 盛んに作られている事と
水が豊富で 地下水が良い事があげられる
嵯峨野森嘉の豆腐は 小説にも出て来る
司馬遼太郎「街道をゆく」 川端康成「古都」
南禅寺の豆腐と違い 柔らかく 喉越しが つるりと入る
西山艸堂の品書きは 一つのみ 「湯豆腐」
座敷に入り 丸い座卓の前に座る
熱燗を飲みながら 湯豆腐を つるりと食べる
独り飲みで 追加の熱燗
何度行っても 豊かな時間を過ごせる