最近ブログ記事に付いたコメントで、『親とは違うんですね』というものがあった。
おそらく親と同じ心情であって欲しいと期待されていたのだろう。
でも、残念ながらきょうだいは親ではない。
期待はずれで申し訳ないけど、どう頑張ったって親にはなれない。
私はこのブログを読んでくださる親御さんにそれをいちばん理解して欲しいと願っている。
きょうだいは親ではない。
それ以前にきょうだいだって障害児と同じように親から生まれた子どもに過ぎない。
だから親の気持ちはわからない。
もっとはっきり言えば、わかる訳がない。
きょうだいは立場も見方も考え方も親とは全部違う、1人の人間だ。
それをどうか尊重してほしい。
どんな子どもも平等に幸せになる権利がある。
でも、障害児に手がかかるため、当然のように蔑ろにされるきょうだいも中にはいる。
もしそうなってしまったら、きょうだいが自分は親から愛されていないと悩むかもしれない。
きょうだいが我慢を強いられた元凶である障害児を心から愛せるだろうか?助けたいと思えるだろうか?
よく考えてみて欲しい。
それは家族にとって、とても悲しいことだ。
ときに親はきょうだいに最大の理解者になって欲しいと願ってしまう。
親だって辛いときもたくさんあるし、誰かに頼りたい。
障害児を残して先立つのも、きっとすごく不安だと思う。
でも、親の理解者になるかどうかはきょうだいの自由だし、全く同じ考え方はきょうだいにはできない。
それをどうか忘れないでほしい。
民法730条では『直系血族及び同居の親族は、互いに扶け合わなければならない。』と規定している。
きょうだいは親と違って障害児とは直系血族ではない。
額面どおりに受け取れば、二世帯で同居するきょうだいには障害児の扶養義務が発生する。
でも、きょうだいが家を出てしまえば法的には障害児の扶養義務はないのである。
家を出たあとにどれだけ支援するかはきょうだいの生活環境や気持ち次第なのだ。
きょうだいは親ではない。
私はこのブログを読んでくださる親御さんにそれをいちばん理解して欲しいと願っている。