「主催者サイドが人気薄のアーティストのチケットをさばくため、転売ヤーの取り締まりや高額転売対策に本腰を入れてこなかったのでは?」というようなこと主張する人たちがいるようです。
そもそも興行を行う側は、動員数を予測してライブ会場の規模を決めますが、ライブでチケットの売れ残りが出たなら、次のライブで会場を小さめにすれば調整でき、これは転売とは関係ない問題です。
仮に、転売に極端に依存したアーティストがいた(いないでしょうがw)としても、そうしたアーティストのアミューズの損益への寄与はそもそも僅少ですから、業績への影響はほとんどないでしょう。
それよりも高額転売の規制で人気アーティストのライブで転売ヤーに流れていたお金が、グッズ購入や他のライブチケット購入等に回るようになることは、業績へのインパクトははるかに大きいです。アミューズに限らず、芸能プロは人気アーティストが利益の大半を稼ぐ構造ですからね。
だから、一部の"芸能界通"の人たちが主張(妄想?)するような「主催者は、人気のないチケットをさばくために転売を積極的に規制していない」なんていうことは、ビジネスとしてありえないでしょう。
電子チケットはスマホの十分な普及でようやく可能になったばかりだし、顔認証技術も満足できる精度とスピードになってきて、転売の温床である紙チケットの全廃がようやく見えてきたところ。コンピューターによる顔認証は以前からあったものの、入場スピードが遅くなってしまう問題がありましたが、高速な顔認証システムが開発され、入場時間の問題はようやく解消された模様です。
先日の宇多田ヒカルのライブでの徹底した転売対策の成功は、ひとつの転換点なのかもしれません。宇多田ヒカルはアミューズじゃないけど、アミューズ子会社のテイパーズがチケット業務を担当しています。
(GLAYとかのライブで携帯電話の通信不具合による電子チケットの入場トラブルがありましたが、こうした緊急時にはフリーwi-fiを使えるようにしておくとか、チケットの場合の対策は比較的容易。「やっぱり紙チケットじゃなきゃだめ」なんてことにはなりませんw。)
ちなみに転売対策は主催者だけでは不可能だというのは、ずっと昔から言われてきたことです。
ダフ屋が条例でしか取り締まれなかった問題に加え、転売ヤー(ネット販売)だと取り締りすらできない。また、転売は素人のお小遣い稼ぎだけではなく、暴力団やら半グレ、不良外国人の資金源にもなっており、とても主催者だけで対応できるようなレベルの話ではありません。
転売対策が技術的にも可能となってきたタイミングで、法律と技術の挟み撃ちで高額転売を規制する体制を整備するということで、今回の高額転売規制法案は大きな意味があると考えます。
アミューズの大里さんはキャンディーズの元マネージャー。高額転売規制のライブ・エンタテインメント議員連盟の会長は元全キャン連の石破さん。また陰謀論とか妄想を膨らませる人もいるかもww。