「7つの階級 英国階級調査報告 著マイク・サヴィジ」を読む

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英国騒然!16万人のリアル

所得。貯蓄、学歴、教養、振る舞い、住む場所、社会参加、人的ネットワーク

資本主義の先に生じた階級格差

 

ホワイトカラーホワイトカラー 中流/労働者  こんな分類はもう古い

社会階級は再び、人々の想像力を掻き立てる力を持ち始めている。

人々は階級を意識し、階級に関心を抱き、階級に動揺している。

 

表紙裏

経済資本

文化資本

社会関係資本

3つの資本で、階級構造を可視化!

エリート‥‥‥人口の6%  すべての資本を多く持つ

確立した中流‥‥25%   エリートの次に3つの資本が多い

技術系中流‥‥6%   比較的裕福で、社会関係資本が少ない

新富裕労働者‥‥5%  比較的裕福で、文化資本が少ない

伝統的労働者‥‥14% 3資本どれも少ないがバランスはいい

新興サービス労働者‥‥19%  若く貧しいが残り2つの資本は豊か

プレカリアート‥‥15% すべての資本に恵まれない

 

この本の内容について著者の紹介(引用)

本書で明らかにしたいのは、3つの異なる資本の集中が、様々な社会階級を形成している事実だ。

3つの資本とは、経済資本(資産と所得)文化資本(嗜好、興味、文化活動)、社会関係資本(社会的ネットワーク、友人関係、参加する集団)である。

これらについては本書の各省でそれぞれ詳しく論じる。

もう一つの引用

本書が、今日の階級の意味についての議論を切り開き、国民的な議論の広がりに貢献することによって、現代の課題に立ち向かう力になれることを願っている。

これによって21世紀初頭の特徴となってしまった、許されざる大きな格差の解決に取り組むように政治家や政策立案者に圧力をかけることができると、私たちは信じている。

 

爪を立てる。

第一に、日本ではこんな調査はできないだろうなーというマイナーな感想とポジティブには社会学研究者の中には問題のキャッチアップにという挑戦に立ち上がる人が居るかもしれない。と勝手に想像する。

それ以上にアンケートを取るような直接対応ではなく、ヒトの行動分析を圧倒的なデータ収集によって行うことができる社会資本が出来上がるのではないかと夢想する。

この情報化社会に住んで<個人の特定化ができない社会など幻想だ>という前提に立てば

誰も悪用できないようにコントロールし、情報の活用に進むしかないだろう。

昔から、行政(例として税務所、住民課ほか)郵便局、銀行など生活を支えるインフラには必ず個人情報の蓄積がある。

なら、いろいろな立ち位置から問題点の抽出を行い、解決のプロセス化を具現化する。

それこそがよりよい社会に向かうということなのではないか。

そんな問題を著者は投げかけている。

 

民主主義も、資本主義も試されているが、代替え案の提案は今のところ個人的に見つかっていない。

ただ言えるのは、イノベーションが変える可能性を持っている。

ビル・ゲイツの言う、

問題を解決するとは

①実現しようとする強い意志

②問題解決に向けた大きな目標

③目標達成に向けた具体的計画。

とスケジュールに落とし込むことだと考える。

そこに足りないのは、資金なのか、技術なのか、意志なのか。

 

本書のテーマに対して

それともそもそも問題を解決するという意思があるのかの確認から始まる。

確認するだけで、そのまま置いておく問題?

直接の人間関係は100人~200人位の中にあるという話もある。

その中で平穏に一生を過ごせるなら大きな問題として表面化することもない。

移動することが摩擦を生む。そうして縮小してゆく。

やはり、どんなにこの問題を軽く見ようとしても解決する必要がある。

 

 

<大洋を群れずに回遊する>

 

信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています

 

 

 

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