「NOISE 著ダニエル・カーネマン、オリヴィエ・シボニー、キャス・R・サンスティーン」を読む

サブタイトル 組織はなぜ判断を誤るのか

(上)

 

帯の広告ファスト&スローのカーネマンが、行動経済学を更新する。

人事評価、医療診断、裁判‥‥集団における意思決定者間のばらつき=ノイズを調査してわかった、恐るべき実態。

ニューヨーク・タイムズ ベストセラー

「NOISE」は行動経済学の書籍として、必要な要素をすべて網羅している。

まさにホームランのような本だ。

アダム・グラント(「GIVE&TAKE『与える人』こそ成功する時代」著者

 

この十数年で読んだ中で最も重要な本。

真に新しいアイデアで、すぐにでも実践したくなる。傑作

アンジェラ・ダックワース(「やり抜く力GRIT」著者)

「ファスト&スロー」に続く新たな意思決定論

表紙裏

行動経済学の創始者カーネマンらが提言する、新しい意思決定論!

組織やシステム内で生じる判断のばらつき「ノイズ」。

個人のバイアス(認知の偏り)と比べて見過ごされがちだが、時に甚大な悪影響を及ぼす。

保険料の見積もりや企業の人事評価、医師の診断や裁判の判決など、均一な判断を下すことが前提とされる組織において、にお¥維持が発生するのはなぜか?

そしてノイズを減らすために私たちができることは何か?

行動経済学の第一人者たちが真に合理的な組織の在り方を描く経済学の第一人者たちが真に合理的な組織の在り方を描く。

(下)

 

人のエラーは「バイアス」と「エラー」で起こるのに、後者の理解は乏しかった。

行動経済学の第一人者による「心理ノイズ」の初の本格書!

入山章栄(早稲田大学大学院経営管理研究科教授)

 

入社会のいたるところで、知らず知らずのうちにノイズが大きな影響を与えている。

ビジネスパーソンから政治家や科学者まであらゆる人が読むべき名著

松尾豊(東京大学恋学院工学系研究科教授)

 

ノイズを削減し、合理的でフェアな組織・社会を実現するには?

 

「NOISE」は「ファスト&スロー」の続編であり。補完的な役割を果たす。

ノイズもまたバイアスと同様に「直感がもたらすエラーの一種」で両書を合わせて読むことで、判断や意思決定におけるエラーや不確実性についての理解が深まるであろう。

「ファスト&スロー」は行動科学・行動経済学の必読書としてベストセラーとなっており、本書もまたこの分野で不可欠の文献という地位を獲得するに違いない。

友野典男(本書解説より)

行動経済学はここまで来た

表紙裏

{本書に登場する事例}

  • 採用試験で、採用時の評価がAさん>Bさんであったとしても、数年後の評価がAさん>Bさんになる確率は59%にすぎない。
  • ある保険会社で2人の専門職に個別に見積もりを依頼し、2人の金額の差があるのかを調査したところ、55%もの開きがあった。
  • 前科のない2人が偽造小切手を現金化したため有罪になった。搾取した金額は一人は58.40ドル、もう一人は35.20ドル。ところが量刑は前者が懲役15年、後者が30日だった。
  • 難民認定の許可は審査官によって異なることが多く、ある審査官は申請の5%しか許可しないが、べつの審査官は88%許可するという例があった。
  • 2人の精神科医が州立病院の患者を診断したところ、患者の精神疾患の病名の一致度は50%にすぎなかった。
爪を立てる
私的な<本に対する興味の3段階>をよく表してくれる本
勝手に決めている本に対する興味の3段階
第1段階:表紙を見る
第2段階:帯広告(表紙裏の紹介を含む)を読む
第3段階:購入して最後まで読み、関連する本のグループに入れてある程度の期間背表紙に語らせる。
次の段階として間引いて処分する(ほんの占めるスペースを決めておく)
 
この本は一つのアイデアを、いくつかの具体例を用いて説明しているが、その内容は大まかにいえば帯広告にほとんどある。
詳細が必要であれば残す本になる。
ただこの先はビックデータを活用した研究対象となっていて、次々に本となって出てくるだろうと予想させる。
つまり行動経済学の実証例がここまで来たよというところではないだろうか。
ノイズを解消するには、より多くのデータ解析が答えてくれるだろうと感じている。
少し前であれば、トマ・ピケティのように仮説をどう立てるかが研究者の腕の見せ所だろう。

これかは、ビックデータをとれる位置にいるとか、データに接触できる席にいるとか

研究者の背景によってだが、大量に出てくることは間違いないとみている。

それによって、社会的不公正がある部分改善されり、効率的になることも考えられるので、期待される。

 

最後にこの本上下ではなく1冊でまとめてくれない?

個人的に分冊は嫌い!です。

 

 

<大洋を群れずに回遊する>

信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています

 

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