「日本学術会議の研究 著白川司」を読む
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表
反政府活動をしながら「学問の自由」を叫び、
国の軍事研究を邪魔する一方で、
人民解放軍ともつながる中国の機関とは
共同研究を厭わない「特権階級」。
この組織に10億円もの国費が投入されている。
日本共産党系左派学者の「巣窟」、
学者という名の「赤い貴族」たち。
裏
「赤い巨塔」の闇!
何故か始まりは赤旗のスクープ
拒否された学者の「あきれた主張」
「戦後」を引きずる日本学術会議
科研費(税金)が反日活動に使われている
日本学術会議は中国への「抜け穴」
表紙裏
「私から見ると、日本学術会議の考え方は時代遅れで、現実に対応できていない。
第二次世界大戦直後の平和主義をそのまま理想としている。
日本や周辺に侵略的である中国を捨像している。
日本共産党の影響が強いが、私はむしろ彼らが共産党を利用しているようにも見える。
なぜそのような組織に国民の血税が使われ続けているのか。
その疑問に答えることが本書の考察の中心になっている」(著者)
テーマがはっきりしていて読むか読まないか手に取るか取らないか考える時間を必要としない本
爪を立てる
失われた30年の主な原因を知り、進行しつつある対策はどんなものか?
そして30年かかった病は完治するのにも30年かかるとも言われている。
新しステップと感じられるのにどれくらいかかるのかを知りたい。
そしてその原因には<知>の創造に大きな手抜かりがあったのではないかと疑ってもいる。
学問のキャッチアップ後の自立は上手くいったのか?
初等教育は強くても高等教育に抜かりがあると、以前聞いたことがある。
1%のヒラメキがなければ、99%の努力は無駄になる。
初等教育が努力ならば、その成果としての研究者に対する待遇や、求める成果をきちんと出してほしいと思うのはおかしくはないだろう。
著者の調査結果については、世間でそれとなく感じていたことを確認できたことだろう。
それにしても読前と読了後に違いを感じるのは不信の深さだろう。
端的に言って思考停止と世代交代の遅れと見える。
日本の失われた30年のひとつの原因は「知」の創生が遅れた事ではないかと疑っていた。
しかし、「知」の創生を担う研究の象徴である日本学術会議が結局大戦直後に得た既得権の継続を維持しようとする姿は知の創生に対する非効率ではなく既得権益だった。
<知>を創生する役割のあるヒトは常に創造的で未来に向けて発信すべきであり、既得権など崩壊させるエネルギーをためていなければオカシイ。
施政者である政治の怠慢と言ってしまえばそれまでだが、
それはそれとして研究者は<学問の自立>を意識しないのか?
それでも期待できることが生まれている。
「研究者」の周辺にいる人たちの活躍が活発になってきていることだろう。
アカデミアでの作法を知っている人たちが<学会はこうあるべきということを知っている>し、研究者を取り囲む壁を少しずつでも低くしてくれるだろう。
<研究者>とは未来の選択肢を少し広げた可能性を持つ人であって、既得権者ではない。
社会の進歩に負けるなどということの無い様、強くいえばGAAFAMの一つでも作るか、世界で引用される本でも書くくらいの成果を見せて欲しいと世間は期待している。
実践する人の強さ魅力をもっと評価する社会の方がダイナミックに活動できるだろう。
<大洋を群れずに回遊する>
信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています