『欧州分裂クライシス ポピュリズム革命はどこへ向かうか 著熊谷徹』を読む
表紙裏
EUから離脱した英国、極右と戦うドイツ・・・
2020年、欧州はいま、現体制の破壊を目指すポピュリズム革命によって、かつての共産主義と同等の新たな脅威に直面している。
在独20年のジャーナリストが「格差拡大」「アイデンティティの喪失」という二つの不安軸から、欧州情勢の最前線をリポートし、その真相を読み解く。
帯広告がないので各章の紹介
第1部 英国・・・ポピュリズム革命による欧州最初の犠牲者
第1章 二人のポプュリスト・・・ファラージトジョンソン
第2章 国民投票という選択は正しかったか?キャメロンの失策
第3章 敗者たちの復習・・・大都市と地方、富裕層と低所得者層を引き裂く亀裂
第2部 ドイツ・・・アイデンティティ喪失をめぐる議論
第4章 左翼政党躍進の衝撃 AfDとは何者か
第5章 転機となった難民機器
第6章 東西を分断する「心の壁」
終章 ポピュリズム革命はどこへ向かうのか
本の目的
(引用)
英国をEUから離脱させたのは2016年6月23日に行われた国民投票だ。
本書では、2016年の国民投票について詳しく分析することで、欧州ポピュリズム革命を可能にしている社会の病根について迫りたい。
著者の考えるいくつかのポイント・教えてもらえるポイント
(抜粋による引用)
l 政治家という世論の注目を浴びる人々が堂々と嘘をついたり、あからさまな情報操作をおこなったりする時代になった
l ポピュリストは体制をこわすだけで構築しない
l ドイツのエリートたちは庶民の判断を完全に信用していない
l ドイツに住む外国人としての著者はフランスや英国と違って全国レベルの国民投票がないことをうれしく思っている。その理由はポピュリストたちが直接民主主義の手法を悪用として政治目的を達成した典型的な例である。
l ドイツ歴代の首相、大統領、外務大臣らにとってはイスラエルを訪問し、ナチスの犯罪について謝罪することが事実上の義務となっている
l メルケルは大きな誤算を犯した。それは事前に他の国と協議しないまま難民を決定し、他のEU加盟国の協力が得られなかったことだ。他の国々は多数の難民の受け入れを拒否し、ドイツに大きな負担がかかることになった。
爪を立てる
上級国民とそれ以外の国民、エリートとそれ以外の市民に分けていないか?
エリートではない市民の生きる道とは、エリートに社会システムや未来創造などの企画を全面委託する?
EUに進むべき道はエリート高級官僚に任せ、選挙権とは地方自治に限定される社会に生きようと提案されているのか?
自決権エリートの選択が道を誤っても責任はその他市民に及ぶ。
素に他市民の選択がまちがってもエリートに及ぶ。それが、民主義の最低提供する平等ではないのか?
民主主義の選挙の根幹は説得と共感にある。
リベラル派が陥る独善が著者の欧州分裂クライシスという本の中に住み着いていないか?
イデオロギーや思想も全て情報に関わっているので情報を握る者が主導権を握る。
粗野なアメリカの分断が所得格差だとしたらこれは選挙による変革の可能性が残る。
しかし、自決権を放棄する社会はどこにも逃げ場や改善策も見いだせない。
EU内企業に投資するか、アメリカや日本に投資するか私はアメリカと日本に投資している。
なぜならイノベーションを起こすために必要になのは官僚的決定論的思考からは創造性は生まれないと考えるから。
安全・安心を最優先に求めるのか、リスクを取る人を認めつつセフティネットを組み立てる。
その2つのポールの間に答えがあると思う。
イノベーションに発達に支えられて個人が発言しやすくなった社会は、良くにも悪くにも振幅が大きくなるだけだ。
著者の言う(引用)ポピュリズムとは社会を「民衆」と「腐敗したエリート」に二分するイデオロギーだ。
というが、社会の方向を先導してきたマスコミが独占してきた情報のアウトプットが誰にでもできるようになったので、混乱しているように見えるだけだ。
マスコミの相対的地位低下は免れないが、社会にある問題の解決に向かう力が増えるとか減るとか、という問いは違う次元の話だろう。
政治家はより一層コミュニケーション力を求められ共感力がないとその仕事を奪われかねない。
<組織という村に居れば何とか生き抜ける時代>は終わって<無知は言い訳にならない>という社会になり、まったく外野的存在のSNSから説明を求められる可能性もある。
こんなことを考えさせる本。
アイデンティティとしては必要な歴史的拘束・地理的拘束、しかし歴的拘束・地理的拘束からから抜け出すには
前向き・上向き・フルスロットルで未来に挑戦する、ないしはそんな人を応援することに尽きる。
GAAFAMの次を探す力を皆で身につける!
投資家とは長期的に持続可能なトレンドは何かを考え、世界の真の問題を解決している企業を見極める必要がある。
言うまでもなく、政治・行政はルールを作り。再配分を考え、合理的システムを支える社会であると前提となる。
<大洋を群れずに回遊する>
信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています
