「実務家教員の理論と実践 編実務家教員COEプロジェクト」を読む
帯がないので表紙の紹介
表紙表
実務家教員養成公式テキスト
文部科学省持続的な産学協同人材育成システム構築事業
表紙裏①
社会情報大学院大学
射会譲歩員大学は、学校法人先端教育機構の「知の実践研究、教育で、社会の一翼を担う」の理念に基づき2017年に開学した社会人向け専門大学院です。
「society 50」「人生100年時代」「知識社会」などと表現される現代社会では、自らが実務領域の専門家となるだけではなく、実務経験を新たな知の体系にし、それを伝達継承する能力があらゆる領域に求められています。
2021年4月より開設した「実務教育研究科」では実践知の体系化により新たな知識を確立し、それを社会へと実装するための教育・人材をおこなう高度専門職業人の養成を目的として、今後の知識社会を支える基盤となる実践知のプロフェッショナルの育成に取り組みます。
実務家教員COEプロジェクト
社会情報大学院大学は、文部科学省「持続的な産学協同人材育成システム構築事業」において、実務能力・教育指導能力・研究能力を兼ね備えた、質の高い実務家教員を育成する「実務家教員COEプロジェクト」の「中核拠点校」として採択されました。
教育の新たな地平を開く「教育改革のエージェント」となる実務家教員の養成システムを構築し、変化の激しい知識集約型社会を生き抜く力を身につける、リカレント教育の全国的な拡充に貢献してゆきます。
表紙裏②
実務家教員とは
高度に複雑化した現代社会においてはアカデミアの知見だけでは解決できない様々な問題が生じている一方で、産業界もまた、常に最先端落研を取り入れる必要に迫られています。
こうしたなか、産業界と学術界を往還し、高度な経験と最先端の学術血を併せ持ち、それらを適切な方法で教育できる実務家教員が求められています。
実務家教員には、社会のあらゆる場に偏在する「実践知」を継承・教育可能な「形式知」へと変換し、体系化できる人材です。
教育改革のエージェントとしての役割が期待されています。
内容に関しては目次を紹介する。
第1部 実務家教員の基礎
第1章 実務家教員とは何か
第2章 高等教育論
第3章 実務家教員の条件
第4章 実務家教員のキャリアパス
コラム 実務家教員への長い雌伏体験から思う事
コラム 養成終了者の声①
第2部 実務家教員に求められる教育指導力
第5章 シラバスと授業デザイン
第6章 教授法
コラム 予備校講師のキャリアを生かした私の実践講義法①
第7章 教材研究
第8章 研究指導
第9章 学習評価法
コラム 予備校講師のキャリアを生かした私の実践講義法②
第⒑章 成人教育
コラム 養成課程修了者の声②
第3部 実務家教員の研究能力
第⒒章 省察的実践
第⒓章 実践と理論の融合
第⒔章 論文執筆の基礎
コラム養成終了者の声③
爪を立てる
実務家教員への招待よりも具体的なスキルチェックや実践準備内容なので目次をあえて紹介した。
この本だからこそ言えることがある。
(引用)
編者によって対象者層をある程度だが決め打ちしているからだ。
主流はおおむね50歳代でセカンドキャリアとして実務家教員を考えている層、もう一つまだ少数派かもしれないが30~40代の中堅層が実務家教員を経験する意味も大きい。
私的に考えると
第一ターゲット
企業内で暗黙知を持ちつつ組織内で収まらない知を求めているヒト
自営で身に付けたスキルを体系化しようとしているヒト
第2ターゲット
自らの知の探究を客観的に評価してみたい人
実務家教員という言葉に興味を持ったヒト
そんな人がいるなら学び直そうかと考えるヒト
引用すれば<
知識のフォロワーから知識のリーダーを目指す人>
を作ろうとする組織ができているということだろう
読むに値しない無駄な本は無い。
しかし限定されている時間と金を有効に使おうとすれば、おのずと優先順位をつけなければならない。
そんな時にこの本を参考に考える。
人間関係・社会の仕組み等の本を読んでいると何に興味があってどんな優先順位をつけながら学ぶか考えるときがある人がいるとする。
そんな時、客観的に自分を見つめる手段を教えてくれるひとこと
(引用)
学生がどのように学ぶかという学習法(learning method)は、教員がどのように教えるのかという教授法(teaching method)と対のものとして考えることができる
ならば、学ぶ側の人間が教える側の立場を知ることは少なくとも自分自身を見つめることになる。
教わる側が教える側の立場を知ることは試験問題をあらかじめ知っているような状態を生むだろう。
そうなれば、教える側(おカネを取る側)は新しいテクニックを編み出す必要があるし、スキル提供だけでなく、満足度も併せて提供することになる。
そんなスキルアップした講義を提供してくれるなら、独学よりも、リカレント教育に関与してゆく方が効率的ではないか?
しかし講師を選択できないリカレント教育はないだろう。
実務家教員の社会的役割が増すことは研究者から生まれている教員の存在を脅かすことになるが、ここでの切磋琢磨がより高等教育受講者にとって恵まれた環境になるだろう。
それには入学してから講師の個性を知るようなことではなく、この講師に学びたいという学ぶ側からの要望を受けるだけの情報公開がないと、少なくとも成人教育での信頼関係を結ぶには時間がかかる。
講師が具体的にどんな知の提供ができるのか、情報をオープンにしておく必要がある。
成人の学びには<知>についた現実直視と具体的解決策を見出す方法を呈示する必要がある。
成人が自分の問題意識に従って学ぶときに独学よりも大学で学ぶ方が効率的と考えるとしても、40歳、50歳になった人が実務家教員としての評価を受け、受講者の評価をする。
自分の考えている問題に対してヒトの評価を期待するかという評価の問題がある。
そして本にもあるように教授法と学習法が対であるならば選考権は学習者にあってもいい。
スキルに対するニーズとリベラルアーツに対するニーズは違うような気がする。
ここでも少しではあるが<知は平坦化する>方向に向かい、多様化する
<大洋を群れずに回遊する>
信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています
