「実務家教員への招待 編実務家教員COEプロジェクト」を読む

 

副題

人生100年時代の新しい知の創造

帯のような形での表紙の広告

「教える力」は武器になる!

今、あなたのキャリアを生かした教育が求められています。

第1部 実見教員をめぐる理論と実際

第1章 実務教員とは何か

第2章 専門職教育と実務家教員の養成

第3章 実見花京院に必要なFD(ファカルティ・デベロップメント)

第2部 実務家教員とリカレント教育

第4章 「社会人教育の現状と実務家教員の役割

第5章 経済界からのリカレント教育と実務家教員への招待

第6章 大学から見たリカレント教育と実務家教員

第3部 実務家教員が活躍する現場から・・・実例編・・・

第7章 体験的「実務家教員」理論

第8章 感覚的な暗黙知の警鐘・・・ミスバリの挑戦

第9章 教育機関で活躍する実務家教員

第⒑章 ビジネスの現場で活躍する実務家教員

第4部 実務家教員への招待

第⒒章 実務家教員養成プログラムの構想と展開

第⒓章 学術界と産業界を架橋する実務家教員養成の在り方

表紙裏

実務家教員とは

高度に複雑化した現代社会においては、アカデミアの知見だけでは解決できない様々な問題が生じている一方で、産業界もまた、常に最新の知見を取り入れる必要に迫られています。

こうしたなか、産業界と学術界を往還し、高度な経験と最先端の学術血を併せ持ち、それらを適切な方法で教育できる、実務家教員が求められています。

実務家教員は、社会のあらゆる場に偏在する「実践知」を継承・教育可能な「形式知」へと変換し、体系化できる人材です。

教育改革のエージェントとしての役割が期待されています。

 

独学者がいるとして、その人が何を目指すか考えてみた。

その中で、社会の枠組みに改めて参加しようとする人が一部いるとしたら参考になる本

引用

「自らの意思で」「これまでの経験を踏まえ」学びを重ねてゆく」社会人学習の姿は時代を超えて普遍的なものだが社会人学習者の「学び方」は不変ではない。

社会環境、キャリアの在り方の変遷に応じ、社会人の学びの在り方も様変わりしている。

組織の中に蓄積された知を自らの内側にインストールしていた。

「越境型学習」は複数の実践の場と複数の学習の場を越境し続け(中略)変化の激しい時代に新たな課題を見出し、イノベーションを生み出すための新しい知恵を必要とした学び手が生み出した新たな学びの形なのである。

ニーズを示して、企業に属しているならその組織内で持つ暗黙知や学習方法を形式知まで昇華させるスキルを身につけて実務家教員になりませんかというお誘いの本。

 

教えているヒトってこんなスキルが必要だと具体例を示して

現状や実務家教員になるための動機付けというか揺さぶりをかける本。

 

生涯学習者の学習とは何か、立場を変えて考えさせてもらう。

リカレント教育を検討する。

自分の棚卸ができそうな本

自分の興味を持っていることに対する自分に向かっての講義を想像し、15回の講義に組み立ててみる。

人的ネットワーク分析を試みる。

創造的目標を複数目標で計画する。

そんな自己評価に誘われているような気もする。

 

想定される実務家教員対象者

(引用)

育成する人材像

民間企業や官公庁、各種団体などで培ってきた経験、あるいはノウハウといった豊富な実務能力を持ったうえで、それらを教育可能な形式知へと変換し、それが既存の知識体系(あるいは学知)において、いかなる一図家にあるのかを整理する研究能力と、それを多様な受講者に応じて適切に指導できる教育指導力を兼ね備えたものを指す。

 

 

爪を立てる

新しく物事を成し遂げるには3者が必要と聞く。

3者とは

l  今までのやり方を知らない<よそ者>

l  枠組みに収まらない<ばか者>

l  固定観念にとらわれない<若者>

イノベーションもここから始まるのだろうと言いたいが、それまでの仕組みや枠組みのようなものを知らないでは始まらない。

イノベーションも知も山脈を見ずに考えられない。

より良くするためにはその枠組みに新しいものを多少の摩擦は覚悟のうえで組み込もうとする挑戦ということになる。

研究者が独占してきた高等教育の教員という席に実務家教員という暗黙知を持ったヒトに高等教育教員の席を争わせようとするのだから。

変化の激しい社会に対応するためにはより広い分野から募集しないと間に合わなくなってきている。

働く期間が長いと、どこかでブラッシュアップが必要だ。

 

従来の研究者から生まれる教員だけでは満足できないのは現場スキルだけの問題ではなく深い問題がないか?

教員を増やすだけの財政的余力がないと、研究者の生活が守れず、結局研究者そのものの人数が減ってしまうのではないか?(教員のパート化が一層進んで、教員の生活が一層不安定化しないか)

社会構造に手を突っ込んでいるのではないかという疑問が生まれる。

短期間の問題として捉えれば、金で解決できる部分がある。

しかし、ある程度育った人材は急に増やすことはできない。

社会構造の中に高等教育教員をどれくらい確保してゆくかという長期的ビジョンがないと当面ややり過ごせても、研究・高等教育という知の創造を担う部分の劣化が起こってしまう。

 

研究者は大学にいるのではなく民間企業とか、それなりのシンクタンクに居るのでいろいろな組織が支え有機的にかつ流動的に活動できるように進んでいくことを期待する。

 

高等教育教員という職はこれから激戦区になるだろうと予想する。

目標とする研究に一段落つけてしまった研究者。

企業内でスキルを持ちながらも、社内競争に疲れてしまうか、社内教育で限界を感じてしまったヒト。

候補はまだある。

塾の講師、スキル研修の講師、在野研究者・・・講師が増えれば受講者も増える。

この人たちによそ者ではあるがばか者や若者はいるのだろうか?

 

いずれにしても、人生が単線ではなく複線も選択可能という社会は面白そうだ。

その場に新しい競争を持ち込むというのは、今の制度に誰か不満があるに違いない。

社会全体が学び続けなければならない時代だと気づかされるのはシンドイというヒトと変身復活戦もあると希望を持つ人との多様性が生まれそうだ。

 

教育を投資対象として考える。

投資するという立場からモノを考えれば、脱物質化してゆく資本主義が価値を増大させてゆくのはIT関連とそれに連動する情報プラットフォームか、その活用手段を作り上げた組織だろう。

言い換えればデータを集める手段と活用に関連するトコロに投資チャンスはある。

第一に多数に均一な情報提供する教育が頭に浮かぶが、先が有望かどうかは不明。

もう一つの方向として人間の創造性や達成感や感情という情報とは一線を置く教育・芸術関連と提案したい。

情報関連ではプラットフォーム企業を支えるイノベーションを起こせる企業だが、高等教育関連に関しては投資できる環境があることを知らない。

少数者を対象に教育することは充実した人生かもしれないが、投資対象なのかどうか不明。

 

言えるコトは<物事がうまくいっている時というのは社会基盤とテクノロジーという2種類のシステムのおかげ>を基に考えれば、どの国に投資すればよいか位は想像できる。

<脱物質化>と<勝ち残る分野に投資してゆく>というキーワードを組み合わせれば、高等教育機関が充実していて、留学希望が多いか、留学生を積極的に受け入れている国となる。

問題はその先、高等教育を受けた若者を次にステップに持ち上げて才能を開花させる社会基盤を持っているかどうかだろう。

ここから求められる<知>とは一点に集中する鋭く高い山になりそうと想像する。

 

新しい理論・考え方を書く著名で世界中に売れる著名な学者と、対面で高等教育を実施する教員その収入差はどれ位になるのだろう。

それよりも、著名学者を抱える大学とそうでない大学の差はどれくらい開いてしまうのだろう

それが国単位となるといくつかの国に集中するのだろう。

 

物事がうまくいくには社会基盤とテクノロジーという2種類のシステムが噛み合う必要がある。

テクノロジーを支えるためには若い時の継続した教育終了後、働きながら学んだり、休職し集中的に学んだりする必要が出てきたということだろう。

ニーズは今までもあったはずだ。

それを公的に標準化するのかと想像させる。

(引用)大学、専門学校だけでなく、民間教育、リカレント教育、組織内研修、企業内大学といった多岐にわたる教育がなされている中でそれなりの教員を公に育成してゆこう

 

この本が対象とする読者は<育成する人材像>が示されているその人たち向けに書かれているのだろう。

読者が読む本の優先順位をつけるとすれば、この本の対象となる人以外は、あえて内容を精読することはなくて

目次を見、こんな道もあるんだということを記憶に残しておくだけでも良いのではないか。

いつか自分の未来の選択肢にあるかもしれないと考えれば、仕事内容を記録するとか、客観的な目で見るとか

理論的にどうだろうとか、考え記録するようになるだろう。

それも、この本の見えない役どころかもしれない。

 

別の話

題名・著者だけでは<役どころ>が見えない本の選んでしまい、読み終わって、自分の期待した優先順位を違う本だとストレスが残る。

目次だけで済む本も多くあるのだろう。

隙間時間5分でこのような文から、自分に合う<役どころ>の本を選んでくれたらと淡く願う。

効率的だ。

ただしここで言う本とは自分の「知」の地図を作るという意味での本で、楽しみや感動や共感を求める本とは質が違うことを付け足しておく。

 

 

 

 

<大洋を群れずに回遊する>

 

信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています

 

 

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