「対立の世紀 グローバリズムの破綻 著イアン・ブレマー」を読む

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エリート層への怒り。

ポピュリズム政党の台頭。

仕事を奪うテクノロジーへの不安

第一人者が未来を読み解く!

イアン・ブレマー

奥村準訳

 

解説

御立尚資氏

ボストンコンサルティンググループシニアアドバイザー

ユーラシア・グループシニアアドバイザー

今回の「対立の世紀」では各国国民の心の中にある「自分たちの生活が向上しない」という心理的不満と、それを巧みに「彼ら、あいつらがその原因だ」と煽り、自らの権力獲得に利用しようとするポピュリスト政治家の心理戦術、が主題となっている。

その意味においては、ミクロな心理の動きの集合、がテーマと言ってもよいだろう。

そして、これらが世界の構造的リスク要因になるというマクロ的視点につながってゆく。

マクロ視点で地政学、安全保障について、明確なスタンスを示すためには、今後ますます各国のミクロな状況に目を配る必要がある。

これは、一見当たり前のようで、大きな議論の中では、忘れられがちだ。

本書の中ではイアン・ブレマーはポリティカルアナリストとしての原点に立ち返ったかのように、マクロ・ミクロ両方への目配りを行っている。

 

表紙裏

本書では、世界で今起きている政治、経済及びテクノロジーの変化とそれによってもたらされる、次の勝者と敗者のン三とその間に広がりゆく格差を取り上げる。人々がどのようにこれらの脅威を様々な「われわれ」と様々な「彼ら」との生き残りをかけた戦いだと定義するかについて話そう。

そして、それについて、私たちが何をできるかについてもお話ししよう。

・・・・本文より

 

この本の意味について解説がつていて、本書の意味に触れている。

(引用)

Gゼロの世界、下での各国内での対立構造激化。このマクロとミクロの両支店に立ちながら、我が国は国際政治と安全保障環境のおそるべき変化にどう対処してゆくのか。

(中略)現在が工業化時代の最終版とデジタル時代の幕開けとの併存期であることを前提としつつ、その両者の相互関係をどうマネージしてゆくのか.

例えば教育や社会保障の仕組みなど工業化のために最適化された社会システムをデジタル化時代のための新システムにどうシフトしてゆくのか。

その中で、起こりかねない社会の分断と対立の構造をどう乗り越えてゆくか

ということを読者に問いかけている。

 

爪を立てる

網目の粗いものの見方、言い換えれば大局でモノを見る本と言える。

 

解説者 御立尚資はこう言っている

所得が伸びない

非正規雇用が大幅に増えている

子供の7人に1人が貧困

といった問題があっても

先進国で起きている分断が日本で比較的問題化していない。理由を

懲罰的な程への累進課税、相続税、

そして一極集中の東京での税収を地方へ分配する税と公共事業の仕組みが「貧困」はあっても「格差」が相対的に少ないくにとがあげられるが

対立が表面化するのが遅れているだけで、日本もやがて表面化してくると分析している。

 

解説者に賛成の一票を投じる。

付け加えさせてもらう。

地方での時間の流れはゆっくりでイノベーションが起こりにくい。

既得権の優位性が東京よりも強い。

システムが緻密で逃れたり、越えたりすることが非常に難しい環境だろう。

ではどうするか

結局社会システムとしての選挙による社会変革が一市民にできる一つの手段なのだろうが

<なにか>をヒトにお願いするのではなく、各自が社会をどう変えてゆくビジョンを持っていて、そのビジョンに合う政治家を選んでゆくという判断力が求められるのだろう。

 

そんな政治家を育てる努力が求められている?

それなりに出てきて欲しいと願うが・・・大きな問題。

 

仮想通貨に投資している人、海外に投資しているヒト、自営で塾を経営しているヒト

そのほか自分の軸を持ちたいと努力している人の時代が来ているのではないか

というか、そんなタイプの人が頑張らないと何も残らない社会になってしまうのではないかと考えてしまう。

 

相続税に関しても三代経つと何もなくなると言われながら、海外投資している人を思う。

投資先は日本よりもイノベーションを起こす可能性がある、ないしは社会貢献を認められている、効率化をはかっている、など評価しているからだろう。

 

国を運営するということはその国の魅力度を増すことだろう。

客観的な評価ができる人が生きているうちに何とかしないと、なんともならない。

そんな切羽詰まった時代の只中にいる実感を味合わせてくれる本。

 

感想として

最近、本を読んだ後を振り返ると大きく2つに分類できるような気がする。

大局的見地から、多少の摩擦があってもイノベーションが社会を引っ張ってゆき社会全体が向上してゆく。

それには条件が付く。イノベーションを起こすシステムと、敗者を救うセフティネットを確保する2種類のシステムが必要だ。

もう一つは、孤独死、貧困にフォーカスを当てて共助システムと公助システムの強化を望む。

こちらの考えにも条件が付く。それはヒトとのつながりのある生活を考え格差を縮小することを目指すが、落とし穴として皆で貧しくなることを防ぐ手段が必要だ。

 

2つの考えが30年、50年後、何を残すかを考えるとき、最大の縮小率で社会を見ながら、最大の縮小率で個を考える複眼が求められている気がする。

 

では自分の立ち位置はと聞かれれば

 

<何を残すか>という問いはその人の価値観を振り返るふりして前を見るテクニックを用いながら

デジタル時代の勝者とは<前向き・上向き・フルスロットル>で活動しているヒト・組織に親和性を感じている。

 

特に地方では広角レンズのような眼を持った力のある個がはじけないと置き去りにされる。

なぜなら身近に刺激のある組織が少なく、時や穏やかに流れそうだから。

だからと言って<前向き・上向き・フルスロットル>で活動したい人はいるだろう。

問題はその人たちの存在密度ということになる。

 

信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています

 

 

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