「シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感 著中野信子」を読む
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なぜ「ヒトの失敗」はこんなに楽しいのか?
ネット炎上が大好きな人の心理じぉゆ体を解き明かす、
「ざまあみろ」の脳科学
裏
【シャーロンフロイデ】(独:schadenfreude)
誰かが失敗したときに、思わず沸き起こってしまう喜びの感情のこと。
この単語はドイツ語で、freudeは[喜び]schadenは[損害][毒]を意味し、“恥ずべき喜び”と訳すことができる。
同義語「ざまあみろ」「他人の不幸は蜜の味」「メシウマ」
l 人と人とを結びつける「愛と絆の脳内ホルモン」、オキシトシン
l オキシトシンに含まれる「妬み」を促進する働き
l 愛情とは、脳内にあるセキュリティホールのようなもの
l 暴走老人を生む「サンクション(制裁)」という心理
l ヒトの脳は、誰かを裁きたくなるようにできている。
l 「正しい」人ほど、残酷な行為に抵抗がない
l なぜ「不謹慎」を叩くと、ドーパミンが分泌されるのか
l 正義感の強い人たちが作る、不寛容な社会…ほか
印象に残った内容2点
l 第1)ヒトを捉えるときに生物のはしくれだとうこと
各種ホルモン分泌によって行動が左右されていること
日本人の気質もホルモンによって規定されている
l 第2)ヒトには向社会性、集団行動という道を選択したということ。
集団には2つの主機能がある
集団維持機能
終段目標達成機能
集団というのは構成員が少しずつ犠牲を供出することによって成立しています。
(時間、労力、金銭的な負担、心理的な負担などのリソース)
これらを集め運用して、そのメリットをみんなで享受するのが集団の構成要件です。
供出しないにもかかわらずメリットを享受するとリソースを供出している人の負担は大きくなり集団は崩壊する。
具体例として
国際社会において日本の存在感を示してゆく上では癖のある人材を上手に生かすことが重要ではないか
日本人にはより有効なハードルが必要だ
セクショナリズムがどうして生まれるか
相手の不正を許さないのは協調性の高い人と著者は言うが、協調性を強制されてきた人と言い換えたらどうだろう
日本人はルールに従順である
人間の脳は個体として生き延びたいという機能と主として生き延びたいという機能の両方を持っています。
人間は無理をしてでも「空気を読む」のです。
常日頃より「倫理的に正しいこと」を考えている人ほど、脳にはたくさんの免罪符が貼り付けられており、結果的に「倫理的に正しくない」残虐な行動に移ってしまう可能性がある。
「集団のために個を殺す」ことの是非
爪を立てる
著者の「空気を読む脳」のあとがきに(引用)世界中の70億以上いる人々のうち、1000人も読まないような論文を一報書くより、それらの蓄積を生きた知識として一般に伝えるほうが意義のある仕事に思えたのです。論文を書く格調高いお仕事は、尊敬すべきえらい先生方が人生を費やしてやってくださる。けれども求められている緊急性の高い仕事は、もっと他にもあるはず、優劣をつけようとする行為自体、いかにもブザマに見えます。
という文章にいたく感動して著者の前作に挑戦です。
前回紹介したオリジナルの額縁効果で紹介するとこうなります。
額縁効果を狙う私の個人的な考えの紹介です。
知の創造は3段階あって(各種あるがそれぞれの分野で)
第一段階 真の創造者(イノベーター)
第2段階 専門家(プロフェッショナル)
第3段階 拡散者(セールスマン)
が前向きに生きるヒト(行動するヒト・アクター)にそれぞれ情報提供してゆくという枠を作ると理解しやすいと考えています。
著者は学者ですから第一段階にいても不思議はありませんが、第二段階の専門家の位置につくことを宣言している訳です。
著視の言う通り研究者仲間内の専門性よりも専門家に求められる評価者と伝達者の役割に軸足を置くという意味でしょう。
研究者をトレーニングするにはこれほどの適任者はいないと考えます。
というのも、世の中に有用な知識を広める為と宣言すれば評価者と説得者の責任を受け持とうということでしょう。その役目を十二分に果たしていると言えるでしょう。
加えてお願いというのも恐縮ですが、個人的に言わせてもらえば、評価者は知の創造者の結果を評価することに磨きをかけて欲しいということです。そして脳科学のトピックスではなく教科書的にまとまったものを出してほしいと願っている読者もいるはずです。
脳科学の俯瞰図的なものを出せる環境が整っているとも思いますが…
数十冊の著作を持ちつつテレビウケを狙いすぎると罠が待つかも?というのは大きなお世話かも!
言えるのは、ヒトの旬はそれほど長くないのでもしそんな気が少しでもあったら是非お願いします。
脳科学、行動経済学、心理学など進んでいるように見える学問領域が、<個が個を見る>というより生物の群れとして特徴を捉えたり、生物としてホルモンの分泌量や遺伝子的特徴を捉えたりといったこれまでなかったアプローチでヒトを捉えようとしていると感じる。
ここで得られた「知」が知っているか知らないかだけで、人の格差を生まなければ良いがと思わせるくらい進んできた。
悪用するなよ!という声が聞こえてきそう。
最近売り出し中のマルクス・ガブリエルも脳と心の関係をなんだかんだ言っているのでそれは別の本で。
信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています
