「空気を読む能 著中野信子」を読む
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表
不安を力に変えるのが日本人の強みだった。
日本人の脳の特性を見れば現代社会の息苦しさを突き破れる
大増刷!10万部
裏
「ステレオタイプ脅威」というものがあります。こう言う属性を持っている人はこうである、といった、ステレオタイプをある集団の成員が意識すると、ステレオタイプの内容と同じ方向へとその成員が変化してゆくという現象は広く知られています。
得意とする課題でも、苦手かもしれないという不安を与えただけで成績は低下する可能性が指摘されています。
逆にその不安を取り除いてやれば、成績は回復するということも知られています(中略)
職場でも「男だからぎりぎりまで仕事をやらない」「返事をしない」などとあまりに言われすぎると、本人が無意識にその言葉に合わせようとするために、言葉通りの結果が本当に誘導されてしまうことがあります。
表紙裏
l サッカーで日本人が称えた負け方
l 利他的な脳ほど不公正を憎む
l 不倫バッシングはなぜやまない?
l 脳も好みのブランドに惑わされる
l タブー破った「毒親」という表現
l 脳から見たやる気にさせる言葉
l 男性にとってキャバクラとは?
l 名優トム・ハンクスも経験を告白
l 褒める教育が失敗を隠す温床に
l 真面目さが日本人長寿の秘密
最も紹介したい部分
あとがきに(引用)世界中の70億以上いる人々のうち、1000人も読まないような論文を一報書くより、それらの蓄積を生きた知識として一般に伝えるほうが意義ある仕事のように思えたのです。論文を書く格調高いお仕事は、尊敬すべきえらい先生方が人生をとしてやってくださる。けれども求められている緊急性の高い仕事は、もっと他にもあるはず、優劣をつけようとする行為自体、いかにもブザマに見えます。(中略)人生という不条理投げ―Ⅿをゲームオーバーまでどう戦い、どうクリアするのか、本書があなたのゲーム攻略の一助となれば幸いです。
という自己紹介の覚悟があります。
以前にも紹介したオリジナル分類。
イノベーションが社会を動かすときの役割を4つに分けて考える。イノベーター(創造者)、エキスパート(専門家)セールスマン(拡散する人)、アクター(行為者)、
から分類すると著者はイノベーターの席を降り、エキスパートとセールスマンの役割に身を起こことを決意したことになる。
教授という職と年齢からと言ったら失礼かもしれないが、後進指導と社会的啓蒙活動に身を置く宣言として捉えれば、これから著者が生み出す「知の塊」に大いに期待したい。
経験が行動変容を起こすだけでなく、著者の紹介する脳内ホルモンや、一人でいることよりも集団でいることが最もリスクになりえる社会という歴史上めずらしい社会に生きていることを「知識」として知ることだけで行動変容が起こる可能性にもであってみたい気がする。
「知」を作ることと広めることの違いは挑戦することから纏め上げ、納得させることへ自分の仕事の優先順位が変わったので、私にもわかるような、そして全体像を提示するような著書を期待する。
こう言う自らのスタンスを自己紹介した人の次の著書を期待する前に、少し前の本を探してみる。
希望として行動経済学の具体例や脳科学のなかでもホルモンの作用など、具体的に紹介されるのはありがたいが全体を見渡せる高みからの本が読みたい。
たとえ分厚くても。
信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています
