「世襲の日本史 [階級社会はなぜ生まれたか] 著本郷和人」を読む

帯ナシ

表紙裏

源頼朝はなぜ征夷大将軍を返上したのか?

足利尊氏が北朝を擁立した真の理由は?

倒幕後も徳川慶喜が生き残ったのはなぜ?

日本社会を動かしてきたのは「地位より家」という大原則だった。

人気歴史研究者が摂関政治から明治維新まで「世襲」という視点からすっきり解説。

歴史の大きな流れと、その過程で作られた社会の構造を明らかにする!

 

著者の考えはまえがきにある

日本では「地位より人だ」と考えてきたらしい。

しかしここで言う「人」とは何かというと、その人のありのままの姿ではなく、その人が受け継いでいる「血」なのです。なるほどそれで世襲か。いや待てよ、より慎重に見てゆくと、「血よりも家」ではないか。「家」が肝心・要なのだ。まとめると「地位より人、人というのは血、いや血よりも家」これが日本の大原則だったのです。

著者の考えを証明?説明するのがこの本の主旨でしょう

 

幾つかのポイント

l  「ゼロの発見」のような世界缶を変えるような大発見は、残念ながら日本からは出ていません。日本には科挙制度は存在しなかったが「地位より家」ではない社会が一時期存在した。

l  世襲の根本を支えた理屈を著者は天候や風土が穏やかだったことが大きく関係していると考えている。日本の環境はのどかで緩く世襲の善さは非常にまったりと過ぎてゆき争いがそれほど起こらない事だとみている。

 

失われた30年の原因というのは戦後の混乱を能力主義で乗り切った後、平和な時代になると実感したときから先祖返りした。

私的言葉では「歴史的拘束」にとらわれたと考えられる。

技術革新を強く求めるというインセンティブが働かなくなると、歴史的拘束が追いついてきて「家」であるとかが全体の空気として社会全体を覆ってしまう。

能力主義や民主主義といった考えと同居するようになった。

著者の言う日本の世襲制(天皇家が家を守る代表として再登場したことも関係するが日本の根本原理は「家」つまり世襲だと考えている。)が平安で落ち着きが良いと感じたからだ。と言われてしまうと、前に進めなそうだ。

単にエネルギー不足と言ってほしい。

こうした歴史分析を踏まえて、その先を見通す力を養ってゆくべきだろう。

歴史は韻を踏んでも繰り返さない。

いつか来た道は、これからの道ではない!という道を切り開く糧にこういう本を活用する多くのアクター(行動する人)の出現に期待している。

 

地理的拘束にもとらわれている。非常時であった明治時代や第二次大戦後には外国からの知識を吸収したり、協働関係を築いたり、とする努力があったが、やがて一段落すると海外

日本の未来をも暗示する警世の書。

 

 

 

信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています

 

 

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