「プログレッシブキャピタリズム 著ジョセフ・E・スティグリッツ」を読む
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表
中流という生き方はまだ死んでいない
万人を豊かにする進歩的資本主義
裏
「スティグリッツはとてつもなく偉大な経済学者だ」
・・・・・ポール・クルーグマン(ノーベル経済学賞受賞経済学者
「クルーグマン、ピケティと並び、21世紀のグローバル資本主義論争をリードしてきた偉人」
・・・・・アンドリュー・案ソニー(ガーディアン紙)
背
分断なき世界を語ろう
表紙裏
上流エリートか、貧困層か
未来の選択肢はこの2つだけではない
ポイント
国の富」を真に生み出すのは富の創造であり、国民の創造性や生産性であり、その生産的な相互作用である。
それを支えるのは
第一に科学の発展だ。科学が発展すれば、自然の隠れた真実を発見し、それを利用してテクノロジーを進歩させることができる。
第二に社会組織のさらなる理解だ。同T理に元図板対話を通じて理解が深まれば、「法の支配、抑制と均衡のシステム、適正な手続き」と呼ばれる制度を確立できる。
トランプ政権や諸外国の同様の指導者は、真実、化学、知識、民主主義を軽視するこの態度により、レーガン政権などのこれまでの保守運動とは一線を画している。
① 市場の力に頼るだけでは、豊かさを共有することも持続してゆくこともできない。
② 国富は二つの柱を基礎にしている
⑴ 知識・・・・・生産性を向上することで豊かになり生活水準を高めてゆく
⑵ 優れた社会組織・・・・国民が安心して交流、売買、投資できる社会
③ 国の富とその国にいる特定の個人の富と混同してはならない。富の再分配と国の富を増やすことは違うレント(不労所得)シーキング(追求)を防ぐ
④ 分断の少ない社会、格差の少ない経済のほうがうまく機能する。・・所得格差を縮小しても損になることはない
⑤ 豊かさを共有する政策を政府が実施する際には、市場所得の分配(当初所得と呼ばれることもある)と再分配(課税・転入後に個人が受け取る所得)双方に目を配る必要が有る。
⑥ 競争のルールなど、経済や社会の様々な面が政府次第であるため、政府が何をするかが重要になる。
レーガノミックスやトランポノミックスによる民主主義への攻撃
トランプ政権や諸外国の同様の指導者は、真実、化学、知識、民主主義を軽視するこのタオ度により、レーガン政権などこれまでの保守運動とは一線を画している。
(トランプの経済政策はブードゥー経済学〈サプライサイドの経済学〉強化版である)
トランポノミックスでは富裕層への減税、金融の自由化、環境規制の撤廃、移民排斥や保護貿易といった厳しく規制されたグローバル体制と、特異な形で結びついている
現状に至った道のり
ジョージ・H・W・ブッシュの共和党政権下でもビル・クリントン民主党政権下でも。自由化やグローバル化といった新自由主義政策により万人が豊かになれると約束した。だがもはやこの約束は口先だけの単なる決まり文句(あるいは嘘)とみなされている。
アメリカの国民はエリートに裏切られたうえ、操作されたのだ。私たちが経済や政治や価値観の選択を間違えたのだ。
① 経済選択を間違えた市場を自由化(減税や規制撤廃など)すればグローバル経済問題は解決すると思っていた。
② 政治の選択を間違えた。
著者のまとめ<希望はあるのか?>
過去数十年間の失敗から学んだ教訓など、経済や政治の知識を生かして構築された現実的未来像である。適切に設計され十分に規制された市場と、政府や市民釈迦の様々な機関とが力を合わせるしか、新たな世界を切り開く方法はない。
私が提案した21世紀の新たな社会契約が示す未来のビジョンは、トランプ世紀炎や共和党が提示しているビジョンとは著しく異なる。彼らのビジョンはそのほとんどが実業界からの多大な支援にこたえるものでしかない。過去の失敗は、未来のプロローグとなる。テクノロジーの進歩を適切に管理できなければ、アメリカはディストピアへと進んでゆく。格差は一層拡大し、政治はさらに分断され、市民や社会は理想とはかけ離れたものになるだろう。自らの首を絞める資本主義を救う時間はまだある。
爪を立てる。
スティグリッツは反省している。
どこが問題で、どう修正すればよいかを提案している。
結局、民主主義、資本主義、などの社会システムの問題を再確認し、価値観の共有とかをまとめた社会契約ビジョンです。
共和党の政策に対する、いわばプランB政策の背骨になるような話でした。
具体的には、中国に対しての認識は、豊かになるにつれて民主化すると考えていたことは間違いだったと結論を出しているのは、党派を超えているので米中の溝は深い。
相対的に米国の地位が低下していたり、国が豊かなのと市民の間の格差が広がったりしていることを問題にしています。
うらやましいのは、いま世界中で問題になっているGAFAを生み出した国で反省があり、プランBがあることです。
全員が貧困に落ちてゆく?隣の人も落ちているのなら仕方がないと納得するのか?などということは問題になっていません。
「信頼」ということを考えるときにスティグリッツは「世界に分断と対立をまき散らす経済の罠」(2015)の中でこう言っている
確固たる価値観を持っている人は、他人と強調した生活を送れる。信頼がなければ、協調は起こりえず強い経済も存在しない。アメリカの不平等は信頼を失墜させる。私たち自身のためにも未来のためにも、信頼の再建に劣りかかる潮時だ。あらためてこの点を指摘しなければならないという事実は、目標までの道のりがいかに長いかを物語っている。
この本でも(2020)現在の懸念として
公的機関に対する攻撃や、良い社会を実現していくために必要な考え方の変化、所得や資産の格差拡大に伴う価値観や信念の違いの拡大、多様な社会を機能させるために必要な信頼感の喪失などである。
問題は解決していないどころか悪化しているのではないか?と疑ったりする。
政治と経済の分離という言葉で中国をと付き合い始めても思い通りにならなかった。それをある時期にきちんと整理することはしている。
そんなところが最低限の信頼という絆は保っているのではないかと考える。
ただしリーマンショック時エリートに裏切られたという不信感は今も強く残っている筈。
何を信じるのか?誰を信じるのか?技術革新が進んだことで自分以上に自分を知っている誰かがいる。それはAIかもしれないし、ヒトかもしれない。そんな時代にいるコトだけは感じさせる。
ある社会学者が「社会学は人々の経験が変容することでヒト・モノ・カネの移動にも影響が出ると考えてきた」と言っていた。だとすれば昔の規範に戻ることはできず、韻を踏みながらも半歩進むしかないと考える。
信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています
