「在野研究ビギナーズ 著荒木雄太」を読んで個人の成長を考える

サブタイトル

勝手に始める研究生活

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在野研究者に資格はいらない。

卒業後も退職後も、いつだって学問はできる!

最強の学者くずれた地による減益のノウハウがここに結集。

在野の研究生活に一般解はない.

個々人の生活はそれぞれ異なる条件を与えられ、使えるリソースもてんでんばらばらだ。

偶然性に左右される。

その上でなお在野での学問を目指すのならば、各人、使える技法を自分用にチューンナップせねばならない。

ここにあるのはいわばチューンのための材料だ。

道なき道の道標だ。

だから指南書ではなく実例集を編んだつもりである。

偏っていない一つ一つの指南よりも偏った沢山の実例の方が、多くのビギナーを鼓舞し具体的な実践へと導くに違いない、というのが編者の編集方針である

(序 あさっての方へより)

 

執筆者14人

インタビュー3人

 

著者の考える対象読者は大学院に進学すべきか否か迷っていたり、進学したはいいががそれからどうすべきか悩み始めた若い学生、または会社を定年退職して改めて学問に付き合いたいと念じているかつての学生と2層を対象としている。

内容構成は3部構成

第1部 働きながら論文を書く

第2部 学問的なものの周辺

第3部 新しいコミュニティと大学の再利用

 

著者の考えているところは

在野研究には明日がない。(中略)あさっての方へという序文の中で知識不足や指導者の不在によって、その研究が何の価値を持つのか、誰が評価するのか、正しいことを述べているのか、全く見当もつかないのにそれでも突き進む頓珍漢でジグザグな方向として、あさっての方へ。とあるように在野研究者の多様性と問題点をここに紹介し、なんだかわからないけどもそれでも新しく前に踏み出したい人の参考になるならばこれ以上に喜ばしいことはないと序を結んでいる。

 

これが職業を持っている人、定年退職者相手の郷土史家や余技としての生涯学習的な参考であれば素通りするところだ。

その人たちの成果は承認欲求?知的趣味?自己満足感?やはり好奇心ではないかと思う。

 

何にしても研究する人のすそ野が広がり、多様性が生まれることは良いことだし、学界に向かって何事かを発言するだけでも、新しい風が吹くように感じる。

 

しかし在野研究をそれよりも若い世代に当てはめるのはどういうことなのだろう?

研究をどうとらえるかによるが

「大学院に進学すべきか迷っていたり、進学したはいいがそれからどうすべきか悩み始めた若い学生に対する」という部分に着目して爪を立てる。

 

迷っている人の迷いの中に研究者になることが必須なのかまず疑問。

目的がないのなら選択肢を広げる目を持つ事だろうそこで可能性として2つの可能性を上げる。

第一に研究者となって給料や研究費をもらう自分を想像する。

 

「海外で研究者になる 著増田直樹」から

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日本の常識は世界に非常識?

給料が交渉可能?昇進は自己申告?

イギリス、アメリカ、中国、スイス、……17人に聞く、それぞれの研究生活

 

海外は本当にすごいか。理想の研究環境はどこに?

日本人の研究リーダーたちが世界の大学で活躍している。

どうすれば研究者に成れるのか。

応募書類の書き方から、面接の実際、待遇交渉まで、イギリスの大学に就職した著者が詳説.

昇進は自己申告制、会議は家庭の用事で欠席可能、公費でティータイム、意外と親身な学生指導など、異文化での研究生活をリアルに描写、各国で活躍する研究者17人へのインタビューも収録。

研究職だけでなく海外で働こうとする日本人必読。

 

国内の研究者の問題を考えるには、海外に出た研究者の事例を見ることでより鮮明になるだろう。人とのつながりがないとうまくいかない事。

研究者に対してのニーズがあること

人間関係が海外でも、海外だからこそ重要なファクターになることなどが記されている。

 

研究者は研究の先に順調にいけば仕事内容は研究・教育・大学業務の3つの柱になる地位に進むことになる。

 

第2に企業などの組織に属して研究者になる・またはサラリーマンになる。

 

「日本の人事を科学する 著大湾英雄」

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問題点と解決策をデータで明らかに

l  女性支援

l  働き方改革・採用

l  管理職評価・離職対策

l  高齢者雇用

戦略的人事設計の必読書

第1章 なぜ人事データの活用が必要か…人事部が抱える問題

第2章 統計的センスを身につける

第3章 女性活躍推進施策の効果をどう図ったらよいか

第4章 働く方改革がなぜ必要か、どのように効果を測ったらよいか

第5章 採用政策はうまくいっているか

第6章 優秀な社員の定着率を上げるには何が必要か

第7章 中間管理職の貢献をどのようにひぉゆ化したらよいか

第8章 高齢化に対応した長期施策を今から考えよう

第9章 人事におけるデータ活用はどう発展するか

 

2008年発売という古い本の紹介

企業の錯誤/教育の迷走 著青島矢一

サブタイトル 人材育成の「失われた10年」

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理念なき試行錯誤に終始した「改革」を超えて

知の新しい道しるべ

教育システム全体を見ず現状打破の声にひたすら突っ走った結果は何か。

いま日本の人材育成に生じている「不整合」を鋭く摘出。

未来を拓く人文。・社会学シリーズの案内なので省略

 

 

以上取り上げた本「在野研究ビギナーズ」」に対する内容の補助線として3冊

「海外で研究者になる 著増田直紀」

「日本の人事を科学する 著大湾英雄」

「企業の錯誤/教育の迷走 著青島矢一」

研究に関して

研究者を求める側にも要望がある筈だ。

大学が求める研究者には採用枠と研究内容のリクエストがある。研究と教育と学内作業の3点。その中で研究に関しては社会的要求も考慮される。

例えば、いま政府や企業が何かの判断をする時にエビデンスベースで判断することが求められているのは説明責任があるからで、そのデータを作るのはデータサイエンティストだがそこの数が非常に少ない。

とすれば要望度は高いことになる。

 

研究者としての人間関係。

日本の研究環境を求めるのであれば組織に入るか

そんな組織に入るのであれば。組織そのものの特性を知って自分の求めているモノと比較する必要がありそうだ。

在野研究者の存在感は大学などの<専門研究者の刺激になることだ>と考えることができる。

(P194)我々が必要用としている個性や創造性の内容をもっと深く理解する必要がある。

例えば発明にとっては確かに個人の発想がカギであるが、経済価値を生み出すイノベーションは多様な人々を含む社会的プロセスである。イノベーションのプロセスで行われる創造的活動は、必ずしも孤立した個人の活動に還元されるものではない。

 

企業組織はそれなりに試行錯誤してチームとして動くことを前提としている。

人が育つということを考える

若い人が研究目的をしっかり抱えているなら迷うことはない。

在野研究という道があるのは著者の言う通り。

加えて、進む道について迷っているのであれば一層努力して進む研究者の道があるし、安定した生活基盤とウエットな組織の中でチームとして研究することも選択肢に入れて欲しい。

ただし組織も人を育てることに関心があり努力もするが(例として「ワーク・ルーク著スラズロ・ポック参照)」企業の錯誤/教育の迷走の結びにこうある。

国の教育、人材育成システムは多様な部分からなる。

一貫した全体であるという視点を持つ事が大事である。

他の教育・人材育成システムへの影響を忘れて、場当たり的な改革を続ければ、どんな改革も全体システムの崩壊を通じて結局は失敗に終わることになる。

だから我々はつねに一歩引いて全体を俯瞰する視点を持たなければならない。

 

研究も社会のニーズを中心に成り立っていると考えるのはどうか?

成果を社会に還元するのだからニーズは指導者や研究費を用意する。

ニーズのない研究は個人の趣味に近い。

当然、日の当たらない研究は出来てしまう。

しかし、人生は有限で好奇心には歯止めはかからず、努力とは目的に向かうことだ。

外れ値と自覚しながらも、それぞれの多様性を見ながら、逆境におかれても、豊かさを感じさせてくれる。そんな生き方を認めない人はいないだろう。

好奇心は不動の価値を持っている。

 

 

 

 

信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています

 

 

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