「信頼と裏切りの世界 著ブルース・シュナイアー」を再再読する

第一刷2013年

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世の中は、信頼と裏切りのイタチゴッコ!

コンピュータセキュリティの世界的第一人者による、

社会における信頼の重要性と、その働きについての包括的考察

第1章 概論

第Ⅰ部 信頼の科学

第2章 セキュリティの自然史

第3章 協力の進化

第4章 信頼の社会史

第5章 社会性ジレンマ

第Ⅱ部 信頼のモデル

第6章 社会性圧力

第7章 道徳的圧力

第8章 判断圧力

第9章 組織制度圧力

第⒑章 セキュリティシステム

第Ⅲ部 現実の世界

第⒒章 競合する利益

第⒓章 組織

第⒔章 企業

第⒕章 制度機関

第Ⅳ部 結論

第⒖章 社会制度圧力の失敗

第⒗章 技術進歩

第⒘章 将来

表紙裏

社会は信頼をもとに構築されている。

一方、社会の中には必ず、信頼を悪用して自分の利益にしようとする裏切り者がいる。

このため、社会は裏切り者を見つけ出し、制裁を加えるシステムを発展させてきた。

しかし近年、インターネットやグローバル化の進展に伴いこれまでのシステムが機能しない例が増えている。

人間社会における信頼と裏切りの相克について包括的な観点を与え、認識を高めてくれる本。

 

この本の中で扱う信頼とはセキュリティの立場から行われている。

著者のスタンス(P27)信頼についての検討はセキュリティで始まりセキュリティで終わる。というのも信頼が全くない時に必要なのがセキュリティであり…そしてこれから見るように…セキュリティこそ最終的には私たちが社会から信頼を引き出す手段だからだ。

と述べているから。

さて信頼を考える時にTRSUT(著レイチェル・ボッツマン)と合わせて考える。

というのも信頼は3層に分けられる(ローカルな信頼、制度への信頼、分散された信頼)を軸に考えている。

ローカルな信頼とは人類学者ダンバーが唱えた人間の脳の大きさからして認識できる人に数が150程度というのがスタートでダンバー数として一般的になっている数。

家族、親族、一族、などが主たる構成員。この中では顔を覚えていたり血縁関係であったりするので裏切ってもすぐにばれたり、罰が追放であったりすると、グループに属せない個は生きにくい。

そして制度への信頼とは交流する人間の数が大きくなり現在の国家の力で行われる法規範で支えられた世界。

制度によって信頼が支えられるということは、仕返しはできないし、フリーライダーという組織制度へのタダ乗り問題が起こったりする。

特に、「信頼と裏切りの世界」というこの本では制度に関する信頼の問題点から起こる対応策、それをセキュリティでどう対処するか具体的に詳しく述べられている。

例としては社会性圧力、評判圧力、組織制度圧力、そして統治者が力をもつ法律圧力などがある。

どう裏切りを抑え信頼を維持する意味があるかと言えば、そうすることが社会の安定とコスト削減になるからだ。

 

しかし著者は裏切りに関してこう述べている(P361)引用。

裏切りが、イノベーションのエンジンの現れでもあり、多数派の健康を守るための免疫的な挑戦であり、単一文化のリスクに対する防御でもあり、多様性の帆残場所でもある。

社会変化のきっかけでもある。悪い、あるいは単に古臭くなった社会規範に対する裏切りがあるからこそ、社会は改善する。

 

社会が安定していることは良いことだ。しかし停滞すると澱む。それを防ぐにはイノベーションが必要だ。

この本には分散された信頼に関しては記述がないとみている。

この本は今の社会形態の持つ信頼に関する矛盾を分析し裏切りを待っている。

2018年TRUST(著レイチェルボルツマン)が第3の信頼分散された信頼を世に問うている。

TRUSTが出たことによりこの「信頼と裏切りの社会」の存在が私には重要になった。

違うことに注目していたり、信頼に関する優先度の低い人にはとりあえず、信頼は3層(ローカルな信頼、制度への信頼、分散された信頼)ありそれぞれ意味がありそうだと記憶?どこかにメモで十分と考えます。

 

信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています。

 

 

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