「リバース・イノベーション  著ビジャイ・ゴビンダラジャン」を再読する

MAKERS度同じ年に出版されている本で、製造業の発想転換がこの頃起こっているのかもしれない。

第1刷2012年

副題『新興国の名もない企業が世界市場を支配するとき』

帯の広告

『イノベーションのジレンマ』『ブルー・オーシャン戦略』を超える衝撃の戦略コンセプト!

ウォール・ストリート・ジャーナル1位

USAトゥデイ1位

アマゾン・ドット・コム(ビジネス)1位

上海デリー1位

ライブミント1位…

世界的ベストセラー待望の邦訳

 

第1部 リバース・イノベーションへの旅

第1章 未来は自国から遠く離れたところにある

第2章 リバース・イノベーションの5つの道

第3章 マインドセットを転換する

第4章 マネジメントモデルを変えよ

第2部 リバース・イノベーションの挑戦者たち

第5章 中国で小さな敵に翻弄されたロジテック

第6章 P&Gらしからぬ方法で新興国市場を攻略する

第7章 EMCのリバース・イノベータ~育成計画

第8章 ディアのプライドを捨てた雪辱戦

第9章 ハーマンが挑んだ技術重視の企業文化の壁

第⒑章 インドで生まれて世界に広がったGEヘルスケアの携帯型心電計

第⒒章 新製品提案の固定観念を変えたペプシコ

第⒓章 先進国に一石を投じる  パートナーズ・イン・ヘルスの医療モデル

終章  必要なのは行動する事

付録  リバース・イノベーションの実践ツール…ネクスト・プラクティスを求めて

 

表紙裏

「途上国で最初に生まれたイノベーションを先進国に逆流させる」という、従来の流れと全く逆のコンセプトであり、時に大きな破壊力を生み出す。

本書はリバース・イノベーションのインパクトとメカニズムをシンプルな理論と豊富な企業事例で紹介する。

 

1970~1980年代に日本企業や韓国企業がローエンドでアメリカ市場に参入し、その後どのようにして中間層やハイエンドに上がっていったかを調べた先行研究がある。

こうした文献はインド、中国、他の貧困国の企業がどのようにしてリバース・イノベーションを行うかという理論の構築に役立つかもしれない。

しかし比較する際は次のようないくつかの重要な違いを抑えておかなければならない。

 

l  80年代の日本、韓国とアメリカの経済格差は、今日の経済格差ほど大きくない。

l  貧困国のうち最大規模のインドや中国は、日本や韓国よりはるかに巨大である。

l  先進国の多国籍企業は、関税や非関税障壁の性で日本や韓国では競争できなかった。その結果、日韓の企業は国内市場で利益の聖域を作り、その利益をグローバル化の取り組みに充当することが出来た。

インドや中国にそのようなアドバンテージはない。彼らは国内市場で、多国籍企業との競争にさらされている。

l  新興国の巨人がグローバル化する状況は、今日、非常に異なっている。過去40年間で世界そのものが劇的に変わった。

たとえば、70年代のよりも今日の方がフラットになりそれによって異なるグローバリゼイションへの道が開かれている。

 

インドや中国だけでなく人口の多い国では国内市場の活用が重要課題となぅっているのは間違いないがフラットな世界では製品への価値観の違いも途上国から先進国に逆流しそれが世界のスタンダードになることも考えるべきだと言っている。

 

解説で慶応大学ビジネススクールの小林喜一郎教授が日本企業の5つの課題をあげている。

1.      貧困国は関係ないとばかりに、リバース・イノベーションに対する注意を怠り国内籠城作戦は必ず痛い目に合う

2.      新興国に研究開発など重心を移す…・現地の深いニーズを掘り起こす

3.      新興国に重要な意思決定者を配置し、経営人材の多国籍化を行う

4.      新興国市場では試行錯誤を繰り返しながら進む経験が必要だしそれによる学習がリスクを低減させる。

5.      新興国が抱える深刻な貧困および環境問題とリバース・イノベーションの関係を「持続可能性のギャップ」として考え環境にやさしいソリューションを考えることが新興国の経済成長を継続させるための方法である。

歴史的拘束性と地理的拘束性が同じ条件をどんな国にも与えてはくれず、歴史に再現性はない。

しかし同じ韻を踏むのも歴史なので振り返るとも先を見る事になる。

2012年に日本語で出版される前に、どれだけの経験をもってこの本が書かれたかと考えると、

日本もキャッチアップ経済からどれだけ抜け出せたのかと考えさせられる。

 

 

誰か有名な人の言葉を借りています。

「サイエンスは秘密裏には成り立たない。改善するには情報開示が求められる。」

平場で強い日本人。

だからノーベル賞受賞者が生まれる。

しかし、人は事実を確認するよりも物語を信じる方向にある。

絶えず変化してゆくための不断の努力を個人レベルに求めるのは疲れる。

ならば、うまく導く道筋をつけることが出来ないのか?

 

教育者には管理者ではなくリーダーの育成が求められるが、社会にはオープンな情報が求められる。

 

信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています。

 

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