プラットフォームの経済学 著アンドリュー・マカフィー/エリック・ブリニョルフソン」を再読する

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急速に能力を拡大する「マシン」に仕事を奪われる人間

巨大プラットフォームに席巻される企業

「機械との競争」とザ・セカンド・マシン・エイジ」のMIT(マサチューセッツ工科大学)コンビが贈る

「機械と競争」シリーズ第3弾

プラットフォームの経済学 アンドリュー・マカフィー/エリック・ブリニョルフソン著村井章子訳

機械はヒトと企業の未来をどう変える?

関連図書好評発売中

『ザ・セカンド・エイジ』ンドリュー・マカフィー+エリック・ブリニョルフソン著村井章子訳

『情報経済の鉄則 ネットワーク経済を生き抜くための戦略ガイド』カール・シャビロ+ハル・ヴァリアン著

大野一訳

『粉飾決算vs会計基準』細野祐二著

『破天荒弁護士クボリ伝』久保利英明、磯山友幸著

生き残る組織の条件は、「平等」と「透明性

表紙裏

「人間おエネルギーとパワーがマシンのエネルギーとパワーに置き換えられるのではない。

これらの新しいマシンは、ごく工事のレベルを除くあらゆるレベルで、人間の判断に置き換わってゆくだろう。」

ノーバート・ウィーナー1949年(本書第2章「人間にとって受け入れがたいこと」)

我々は産業界の地殻変動をどう生き延びる?

 

この本の内容は著者が(P51)で述べているように

『これまでにない「マシン」「プラットフォーム」「クラウド」が作り出す新しい世界のガイドブックと考えてほしい』いである。

ここで言うマシンとは「ファスト&スロー」の中で言う知性にはバグが多い

そこでマシンにできる判断はマシンに任せる…そのマシンのこと

(P123)今日実用化されて好成績をあげている機械学習システムはデータセンターのエネルギーマネジメント

音声認識や画像分類、自動翻訳などで、どれも似ていないように見えるがじつはディープラーニングの一種である。

新しいニュートラルネットワークはほとんど瞬時に複製して能力を増強し、新たなデータを投入して訓練し応用することが可能だ。

プラットフォームとは(P208)

「モノ」や「サービス」や「情報」を集め『場』としてのプラットフォームは無料、完全、瞬時の優勢を活用するオンライン環境であり、アクセス、複製、配布の限界費用がほとんどゼロである。

(P246)プラットフォームをオープンにしたからこそイノベーションが押し寄せ、目覚ましい勢いで成長が始まったのである。

クラウド

世界のどこからでも、そして人書や民族や性別を問わずにどんな人からでも様々な知識の断片を集める手段になるということである。

コンピュータ・ネットワークを介して知識の集積が行われなければ大きな可能性が開けるわけにはいかない。

(P346)ここで言うクラウドとはクラウド・コンピューティングのクラウド(cloud)ではなく、クラウドファンディングのクラウド(crowd)、つまり不特定多数の人々のことである。

今のウェブはクラウドが作り出す図書館である。

巨大で無秩序で絶えず変化する図書館だ。

この図書館を可能にしたのは、無料(フリー)、完全(パーフェクト)、瞬時(インスタント)というビットの世界の経済特性である。

コアである物理的な図書館の場合、所轄官庁がアリ、承認手続きがアリ、この本はOK,ことらはNGと言える決裁権を持った人間がいる。

クラウドにはそれがない。(非常に影響力の強い情報発信者もいる事はいるが)

(P440)先進国では大企業とりわけ金融機関やハイテク大手はあまりに力を持ちすぎた。

(中略)多くの人がビットコイン、ブロックチェーン、スマートコントラクトに期待をかけるのはこうした現状をどうにかしたいからだ。

いや、はっきり言ってしまえば、市場経済の重要な部分をコアからクラウドへ、具体的には中央銀行化や企業や法制度からコンピュータの群れにシフトさせたいからである。

コンピュータたちはブンブン音を立てながらプログラムを運用し、あらゆるものを権力から切り離して分権化しようとする。

果たしてそれはうまくいくのだろうか?

ここで著者の言うクラウドの問題点がある。

(P466)現実の取引においてあらゆる不確定要素を織り込んだ完備契約の作成は、まずもって不可能と言わなければならない。

(P467)企業が存在する根本的理由は、市場参加者が必要に応じて都度集まるやり方では完全契約が結べないから。ということは何か想定外のことが起きたときに誰がどうするか決まっていない事になる。

企業が資産を所有していることで、不完全契約で決まっていないことについて残余コントロール権を行使する事になるからだ。

これがまさに企業の所有者に代わって経営陣が行う仕事である。

完全な分権化には弱点が潜んでいる。

ということで企業はこれからも存続する。

(P473)調整、交渉、説得、社会的認知能力の「ソーシャル・スキル」に対する需要は高まっている。とデービットデミングの調査報告を引用している。

新しいマネジメントスタイルとして

平等主義(どんなルートを通ってきたアイデアであれ、真摯に耳を傾け良し悪しを判断する際にもできるだけバイアスを排除するように努める)

透明性が高い(マネージャーたちは、部下と同じように仕事をすると同時にコーチ役もこなす)

(P479)何か大きなことを成し遂げるのに企業は極めて適した組織であるということである。

著者のマトメ

全てをプラットフォームに切り替えることも、すべちぇをクラウドに委ねることも成功の保証をしない。

しかも3つの組み合わせのどれについても、唯一最適のバランスが存在するわけではない。

成功する戦略はいくつもあり、その幅は広い。

 

と著者はまとめている。

3つのキーワード「マシン」「プラットフォーム」「クラウド」のバランスをどう取ってゆくかによって

成功の医可能性は変わる。

 

 

問題点

非常に重要な決定は人間に委ねるべきか?

どう無秩序と付き合うか?

を考えさせられる。

そして、この本を読んだ人も興味がない人にも関係があること。

(P492)マシンにせよ、プラットフォーム、クラウドにせよ、活用の方法次第で結果は全く変わってくる。

権力と富の一極集中に結びつくのか、意思決定を分散させて豊かさを分配するにか、プライバシーのℊ保護を強化するのか、オープン性を高めるのか、それともプライバシーを守りつつオープンにしてゆくのか。

職場を創造性と目的式に満ちた場所にするのか、恐怖と強欲が支配する場所にしてしまうのか。

すべては使い方次第だ。

テクノロジーのパワーが強まるにつれて人間が失敗する可能性は高まる。

となればなおのこと、私たち人間はテクノロジーを使って何をしたいのか、目的を明確にしなければならないし、また人間の価値について深く考えなければならない。

(P489)のマッキンゼー・グローバル研究所のジェームズ・マニーカらが2017年1月に発表した研究報告によると「世界の労働人口が現在報酬を得てやっている仕事のおよそ半分が、自動化される可能性がある」というのを前提に考えると

断片的ではない、トータルな人間としてそうなった時にどうするか?そうなる前に何を準備するとか考えておく必要があるのだろう。

技術が進化すると人はそれについ合わなければならない。

イノベーションを起こしてゆく最先端のグループには、成功経験だけでなく、失敗や挑戦した記憶と記録が残る。

人の開発した技術についてゆくしかないグループは、押し寄せてくる大波に向かうための想像力を駆使して準備しなければならない。

創造力をハックできないチームはせめて想像力を働かせないと周回遅れが2周遅れになる。

 

 

おまけ

第12章すべてを権力から話す夢の中でビットコインがらみでブロックチェーンに話が出ている。

簡単にブロックチェーンで何が変わるかを「「ブロックチェーンレボリューション 著ドン・タプスコット/アレックス・タプスコット」の中から未来をデザインする7つの原則として挙げているので引用する

第2章未来への果敢な挑戦より

箇条書きを紹介

原則1信頼:嘘をつかないネットワーク

原則2権力:力の集中から分散へ

原則3インセンティブ:地個的な行動が全体の利益になる

原則4セキュリティ:不正のできないプラットフォーム

原則5プライバシー:個人情報のブラックボックス化

原則6権利:スマートコントラクトによる明確化と自動化

原則7インクルージョン:格差を解消するデザイン

ブロックチェーンは人間を守る技術

ブロックチェーンは単なる支払いの道具ではない。

(P70)人間性を守り、あらゆる人の権利を尊重するための手段になり得る技術だ。

それは真実を伝え、豊かさを広め、権力による暴力の芽を摘むことを可能に知る

此処を押さえておかないとブロックチェーンの全体像が分からない。

帯広告が大きなキーワードとなっている

ブロックチェーンレボリューションのキーワード

インターネットに比肩する発明によって、社会の全分野で起きる革命の予言書

プラットフォームの経済学のキーワード

機械は人と企業の未来をどう変える?

未来をどう変えてゆくのかスケールの大きいこんな本が生まれるには、その最先端の現場にいないと書けないだろうと思う。

こんな技術は否応なく浸透してくる。

技術にはベネフィットがあればリスクもついてくる。

こんな技術をキャッチアップできない社会は何周遅れになるかわからない。

キャッチアップしながら準備すべきことを想像する、組み立てる、そんな人が多くいることを期待する。

 

信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています。

 

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