「ブロックチェーンという世界革命 著神里達博]を読む
帯ナシ
表紙
価値観を根本から変えるテクノロジーの正体とは
表紙裏
仮想通貨のメカニズムの根幹をなす「ブロックチェーン」。
それは権力に対峙する思想から生まれた、特異なテクノロジーだ。
応用方法は無限であり、「誰がどう使うか」によっては、
“便利な暮らし”とは次元の異なる、革命的変化をもたらす。
「人類は科学技術といかに付き合うべきか」という
根源的な問いを発するこの怪物の正体を、
全く新しい視座から解剖する。
章の紹介
1. 仮想通貨は過激な自由主義のハッカーが誕生させた。
2. ブロックチェーンに凝集された画期的かつ巧妙な仕掛けとは?
3. この先鋭的な技術は体制を揺さぶるのか
4. 暮らしやビジネスは将来、これほど変わっていく…
5. もうそこまで来ているブロックチェーン社会の近未来
ブロックチェーンの歴史と現在の状態、そして問題点と将来の予測と
幅広く扱っている。
(公開鍵暗号と、マイニングについてわかりやすく説明されている)。
ブロックチェーンに対する著者の考えに全面賛同できるところ。
P136 ブロックチェーンは、本来、権力による監視・管理からの自由を確保するために発明されてきた技術だ。
しかし、ハッカーたちの手から技術が離れてしまうと、急速に、従来型の「システム信頼」に基づく管理になってしまう。
と心配しつつ、ブロックチェーンに期待しているのは中央集権型の台帳管理をするシステムが監視社会を創り上げても、市民は対応できない。
P161情報管理者は全てをコントロールしうる(クローズのシステムにはシステムの外に胴元がいる。)
そんな心配を著者は持っていて、分散型のブロックチェーンを活用することで、管理者のいないシステムができる。
著者はそうした中央集権型のシステムか、分散型のシステムかどちらか、ないしは併用という形になるのかを想像している。
それが社会の救いになるのではないかと、そして著者が応援していると捉えた。
この本の中で述べられた細かいことを言うと
ü 国が通貨発行益を手放すか?という疑問、
ü 行政をシンプルにすると権力行使分野が狭くなり、情報の非対称性による統治能力が弱まるし、官僚の座れる席が少なくなるがその点は?
ü イノベーションと倫理の問題を考えるにも、イノベーションが先でその後から倫理がついていくくらいイノベーションの方が先に言っているのではないか?
ü シンギュラリティをどうとらえて否定するのか?人間が知識の外部性、経験の内部性を計っているがその時の人間とITの融合をどう判断するのか?
こんな疑問を感じる人がいて、自分への問題として考えるテーマとするなら
非常に有効な導入本と言える。
あえて著者に異議を唱えるとすると
P184「高度成長の成功体験が「信頼する力」を失わせた?
「他者を信頼する文化」「リスクを取って挑戦する文化」が著しく衰退してしまったのではないだろうか」という部分について
「他者を信頼する文化」というよりキャッチコピーで高度成長を遂げたが、先頭に立つ意識も準備もできなかっただけだ。
いわば後進国が中進国にはなれたが先進国にはなれなかったという歴史的な反省というのはどうだろうか?
P139「」」ビットコインの場合はシステムを維持するために必要な「マイニング」の作業に対して、報酬を与えることで機能している]と述べている。
ではほかのブロックチェーン活用についてはそれぞれが経費を払ってゆくということになるのか?
いろんなテーマが盛り込んであると同時に著者の希望的観測や判断がちりばめられていて「話がだいぶ発散してしまった」という言葉に親近感を覚える。
それだけ、このテクノロジーの秘めた力が大きいと感じられる。
そして管理社会と対抗する方法として
著者の言う
P185「ブロックチェーンという技術は自立分散型の思想がベースにある」をキーワードに読むと著者の持ちだす個々の問題を解決する技術や受け止める側の心の準備というかそうなってゆくのだろうと言った先を読む明るさがこの本から感じられる。
テクノロジーには明暗があって、新しいテクノロジーを手に入れたからと言って、即便利になったり、幸せになれるわけではない。
振幅の幅が大きくなっただけで、今まで以上に使いこなす人の力が試される。
信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています。
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