「人類の未来 AI、経済、民主主義 著吉成真由美」を読む
続く表紙の名前
ノーム・チョムスキー
レイ・カーツワイル
マーティン・ウルフビャルケ・インゲルス
フリーマン・ダイソン
吉成真由美(インタビュー・編)
帯はない
表紙裏
トランプ政権と民主主義のゆくえは?
EUの将来は?
世界経済は今後どう変わるのか?
シンギュラリティとはそもそも何か?
国際情勢、AIと人間、気候問題著氏とライフスタイルの未来像…
冷徹な現状分析を旨とする大御所たちに、「都市を変えるアイデア」を実践している若き知性を加えた計5人にズバリ切り込み、今一番知りたいことに明確なビジョンを示す興奮の一冊。
表紙裏が帯広告と同じような役割を果たしていて5人の専門家にそれぞれのテーマをぶつけてインタビューしている。
具体的にどんな話をしているのか大まかなところを紹介します。
ノーム・チョムスキー<トランプ政権と民主主義のゆくえ>
レイ・カーツワイル<シンギュラリティは本当に近いのか>
マーティン・ウルフ<グローバリゼイションと世界のゆくえ>
ビャルケ・インゲルス<都市とライフスタイルのゆくえ>
フリーマン・ダイソン<気候変動モデル懐疑論>
サイエンスライターの吉成成美氏のインタビューで出来上がった本で
著者吉成真由美の質問力がほんの出来の良し悪しを決めている。
当然相手あってのことだが。
個人的に気になっているポイントのみ内容の紹介
吉成の質問
レイ・カーツワイルによるとテクノロジーの飛躍的成長は止めようがないと、いずれバイオロジーとAIが合体するシンギュラリティに向かって我々は進みつつあるというわけですが
チョムスキーの考え
巨大資本を背景にしたPRですね。テクノロジーが急速に発展していることは確かです。
より多くの情報をより早く処理できるようになる。(中略)
量的拡大が知能の本質や創造性の本質についての洞察をもたらすという兆候もありません。
と言われてしまうと、テクノロジーが近い将来人間にしてくれることは、監視カメラの溢れた社会位で先は明るくないってこと?
吉成の質問…気候変動の誤謬の中で
現在の「温暖化」ないし「気候変動」に関してはどのような重要な問題があるとお考えですか?
ダイソンの考え
地球の気候変動モデルは実際の気候は役立たない。
炭素削減は全く理解できないそんなことにおカネを使うのではなく、例えば被災地域の再開発に回すべきだ。
というような、通説に疑問を提示している個所の多い本で、通説を自分の説のように考える場合、反論として捉え自説の補強を行うのに活用できそうな本です。
その例としてメディアの責任とか
なぜ戦争をするのか…プーチンにも一分の理とかあります。
あとがきに
複雑な系に対しては、一つひとつ丹念に確実なデータを積み上げていくことが、全体像をある程度俯瞰できるようになる一番の方法なのだろう。
先の見えない不確実社会では、感情に訴えるようなシンプルなストーリーは、おそらくプロパガンダであると疑って、とにかくファクト・チェック重ねて、熱狂を避けることが、個人にできる防衛策なのかもしれない。
意見や考え方に違いはあるけれども、例え孤軍奮闘になることが明らかであってもあくまでもことの本質を見極めようとする姿勢において、インタビューイー全員が見事なほどに一致しています。
加えて、インタビューの最後にどのような本を進めますかと聞いてくれているので、インタビューイーの価値観を広げて知ることができるようになっている。
なかにもあるようにトランプはメディアのファクト・チェック機能を無意味にしてしまった。万華鏡の様な不確実性を紡ぎだすことで人々を不安に置き、社会を不安定に保って権力を保持してゆく。おまけに嘘の数が多すぎて手におえない。
とある。
昔からマスコミはそんなに信頼できるものだったのかどうかは置くことにしても、こうした不確実な社会だから、信頼できるものを人は必要としているのではないか?
その信頼とは例えば吉成真由美のこの本であり、その人が辿っている歴史的な著作物ではないだろうか?
吉成成美という人にパーフェクトな情報が入り、判断が下されているわけではない。
それを信頼するかどうかは、本という固形の「知」が積み重なっていて、違う「知」とつながっていて、他人から検証できる。
そんな固形物がこの本になっている。
だからと言ってインタビューイーの著作を、いちいち検証できる人はほぼいないだろう。
流れる情報の中で、吉成真由美という個が作り上げる杭を見た気がした。
インタビューだからスタッフがいて、その企画をたくらんだ人がいてチームで動いていることが感じられる本でした。
次に良成真由美という人が次にどんな本を出すのか楽しみです。
信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています。
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人類の未来―AI、経済、民主主義 (NHK出版新書 513)
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