ファクトフルネス(著ハンス・ロスリング)を読む

表紙の宣伝

10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

貧困、教育、環境、エネルギー、人口問題―あなたの“常識”は20年前で止まっている!?

「名作中の名作。世界を正しく見るために欠かせない一冊だ」ビル・ゲイツ大絶賛、大卒の希望者全員にプレゼントまでした名著

貴方は世界の真実を知っている?

質問 世界の一歳児で、何らかの予防接種を受けている子供はどれくらいいる?

ⓐ20% ⓑ50% Ⓒ80%

質問 いくらかでも電気が使える人は、世界にどれくらいいる?

ⓐ20% ⓑ50% Ⓒ80%

答は本書に、正しい世界の見方を身につけよう

 

 

表紙カバーを折った内側にある「ここ数需年間、私は何千人もの人々に、貧困、人口、教育、エネルギーなど世界にまつわる数多くの質問をしてきた。

医学生、大学教授、科学者、企業の役員、ジャーナリスト、政治家―ほとんどみんなが間違えた。みんな同じ間違いをしている。

本書は事実に基づく世界の見方を教え、とんでもない勘違いを観察し、学んだことをまとめた一冊だ。

事実に基づいて世界を見られれば、人生の役に立つし、ストレスが減り、気分も軽くなってくる。」という文に共感できます.

 

(ファクトフルネスとは著者の造語で「正しく事実に基づいて世界を見よう」という試みであり、訓練です。)とあります。

 

リチャード・セイラー著「行動経済学入門で心理学と融合して人間の行動を分析したのと同じように人間の本能を10項目にまとめて特徴を各章ごとに具体的に書かれていているのと同じように章ごとに人間の癖と言うか特徴について具体的に書かれています。

人が陥りやすい問題を具体的に指摘してくれる本です。

生き残るために活用してきた本能を客観的に見つめて、弱点を特徴として捉え、その問題を具体的に個々乗り越えてゆくために押さえておくと、著者の言いたいことがわかる気がします。

ということで、目次の各章は下記の通り

①     分断本能 「世界は分断されている」という思い込み

②     ネガティブ本能「世界はどんどん悪くなってゆく」という思い込み

③     直線本能 「世界の人口はひたすら増え続ける」という思い込み

④     恐怖本能 危険でないことを、恐ろしいと考えてしまう思い込み

⑤     過大視本能 「目の前の数字が一番重要だ」という思い込み

⑥     パターン化本能 「ひとつの事がすべてに当てはまる」という思い込み  

⑦     宿命本能 「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み

⑧     単純化本能 「世界は一つの切り口で理解できる」という思い込み

⑨     犯人捜し本能 「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み

⑩     焦り本能 「いますぐ手を打たないと大変な事になる」という思い込み

⑪     ファクトフルネスを実践しよう

 

著者が「世界中のすべての人が、事実に基づいて世界を見る日がいつかやってくると思っている理由」2点

①     正確なGPSが道案内の役に立つのと同じで、事実に基づいて世界を見ることが人生に役立つから

②     事実に基づいて世界を見ると心が穏やかになる。

 

個人的に心に残ったキーワード

Ø  4つの所得レベル(2💲、8💲、32💲/dayという3つの境で分けられる)に区分するとわかることがある。

Ø  民主主義でさえ、それだけではすべてを解決できない

Ø  人口は100億から120億で安定するとみられる。(貧困をなくすには教育の力が有効で貧困がなくなれば多産がなくなる)

Ø  訳者の言葉「この本が世の中に残る1冊となると考える理由は、この本の教えが「世界の姿」だけでなく「自分の姿」を見せてくれるからです。」

 

個人的に欲しかった点

研究者が情報を作っているので、研究者が出来るだけ早く研究成果をウイキペディアに投稿するか論文をオープンにしてだれでも検索できる状態にしてくれるとありがたい。

データを活用しているがデータの選考基準についての検討を入れて欲しかった。

 

読み終わって

地方都市のエキナカの本屋さんにあちらにもこちらにもという置き方で、販売に力が入っている本。

「常識が20年前で止まっている」というキーワードからブラッシュアップに丁度良いかと手にした本。

著者の直接体験が組み込まれていることで実体験の感触が伝わってくるわかりやすい本。

ブラッシュアップに向いている本でした。

自問3点

①     著者の高い経験値を自分自身の「行動と経験の外部性」として受け入れ、どこまで共有できるのか?

②     出来るとすれば代理経験を直接の判断・行動に移せるか?

③     信頼できる情報かどうかをどう精査するのか?

という問題が残る。

 

①、②は個人の問題として③に関しては著者のスタンスが見えるような説明が必要なのではないだろうか

何故なら著者は

Ø  信頼できるテロの情報を求めての項で私はウイキペディアの大ファンだが、ウイキペディアはまじめな研究者の代わりにはならない。研究者たちが迅速に情報を更新できるように、出来る限りの支援を行うことが大切だ。

Ø  いくら良心的な報道機関であっても、中立性を保ってドラマチックでない世界の姿を伝えるのは難しいだろう。そんな報道は、正しくても退屈すぎる。メディアが退屈な方向に行くとは思えない。

ファクトフルネスの視点でニュースを受け止められるかどうかは、私たち消費者しだいだ。

世界を理解するのにニュースは役に立たないと気づくかどうかは、私たちにかかっている。」

と書いている。

著者に質問で来るコーナーがあればぜひ信頼できるデータとは具体的に何を指すのか、データに対する信頼性の評価をどう考えているのかを教えてほしいところです。

ひょっとしてマスコミのニュースと学術論文との間に差をつけている?

給与をもらっている専門家が作ったデータとボランティア参加の専門家の書いたデータの差もあるが、給料がどこから出ているかを透明にすることが客観性を示す指標ではないかと考えるわけです?

一つ言えることはデータが継続していることで信頼性を確認できます。

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