フレーム外の歴史の層

 

バンコクの歴史と言っても何千年とかお寺とかの話ではない。

車検はないと聞いたので、動く限り乗るのかと思えばそんなことはなさそうだ。

バスの窓からを見ると、日本の道路とほとんど変わりがない。日本車が多いし、最新の型が多いしきれいだ。

郊外に出て、ここも中古車売り場、あそこも中古車センターと言われるが日本車が多いし、きれいな車が走っている。

それに比べると路線バスは古く塗装が剥げている車が目立つ。

扇風機のバス、クーラーのバスとあるようで窓を開けているか閉めているかで分かる。

そんな道路を3人乗りのバイクとスクーターを見た。

バイクは父親らしき人が運転し、子どもを間に挟んで母親らしき人が後ろから子供を守るように腰につかまぅっていた。

子供はまだ小さく後の母親ににこにこしながら何か話しかけているようだった。

もう一組のスクーターは、はやはり父親らしき人が運転しその前に子供がハンドルをしっかり掴みながら、前を真剣に見ていた。母親らしき人は、後ろから子供の様子を気にしているのが遠くからもわかった。

ほとんど見られない風景を見て思い出すのは、相馬の馬追の帰りだった。

武者姿の騎馬戦を終わり、馬に乗った武者姿の爺さんが孫を自分の前に乗せ、ゆったりと舗装された道路を帰ってゆく。

子供は自慢の爺さんなの前に座るのが誇らしいのか、話もしないでしっかり前を向いていた。

そんな感傷に浸っていると道路はひどく混んで、小学校の前で止まる。

親が送り迎えをしているのだという沢山の車と校舎から元気に走って出てくる子供や、いかにも疲れたようにダラッとした姿を見せつつ親によっていく子供が見える。

車を持つ大きな理由の一つが子供の送り迎えで、中には郊外から2時間かけて通う子供もいるらしい。

公共交通機関が今整備されつつあるが、送り迎えの時間を休ませたい親心が新しい車を持たせる。そして渋滞はますます悪化する。

 

この湿度と、テレビ画面では移らないフレームの外側に興味の的がある。

だからやめられない。

 

歴史に関しては柿崎一郎「著物語タイの歴史」中公新書が参考になった。