昭和と聞いて思い浮かぶのは?
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私が生まれた昭和中晩期、世の中はガサツで無神経で不器用で泥臭かった。
効率が悪く、根性論がまかり通り、上下関係や義理の横行、理不尽のハードルは低く、
性別の区切りは色濃く、世の中は全体的に ~~らしさを強いていた。
そんな昭和ど真ん中で育まれた私のコア。
あの頃の私たちは野蛮で泥臭くて、愛おしい無骨ものだった。
今の世がこぞって懐かしむノスタルジーやエモいレトロ感は
可愛い流行りものではなく、そのまま私が育まれてきたかつての空間だ。
登下校に見上げた雲の群れや、遠くから運ばれてきた海の香り。
学友と顔を合わせたくなくて、こっそり隠れた路地でかいだ
どこかの家の夕飯のにおい。
家にいたくなくて徒歩圏内をとぼとぼ当てもなく歩いた時の
知らない家で起こる喧噪や流れてくるシャンプーの香り。
騒々しくて雑多で野蛮で、繊細で涙もろくて不格好な、
愛すべき無骨者たちが、ちゃんと寝静まれる夜があった。
それが私が生まれた昭和。