ヘッジ会計の用件は以下の通り(金融商品に関する会計基準31)。


1、ヘッジ取引が企業のリスク管理方針にしたがったものであることが、
  ①文書により確認できるか、②内部規定に従って処理されるか、
  によって客観的に認められること。(事前テスト)
2、ヘッジ対象とヘッジ手段の損益が高い程度で相殺される状態 or
  キャッシュフローが固定される状態が引き続き認められることによって、
  ヘッジ手段の効果が定期的に確認されていること。(事後テスト)


事前テストの時点でひっかかる場合は話にならないが、
ヘッジは規模の小さい会社でもやっていたりするから、
リスク管理方針があるかどうか、注意は必要だろう。


問題は事後テストの理屈付け。実務指針146~より。
決算日には必ず、少なくとも6ヶ月に一回程度、
ヘッジ有効性の評価を行うとされている(定期健診みたいなもん)。


ヘッジ有効性の評価方法についてはは実務指針155~より。
ヘッジ対象の変動累計とヘッジ手段の変動累計とを比較して、
両者の変動額の比率がおおむね80%~125%の範囲内にあればOK。
カタクルシイ文章でわかりにくいが、要するにヘッジとは、
『あるものの動きと釣り合いをとるための逆の動き』であって、
それが『ちゃんと逆に動けていないと、釣り合いなんてとれない』。
この場合の『ちゃんと』は大体80%~125%だろうと、そういうこと。


ただし、この有効性の評価は省略できる場合がある。実務指針158より。
一般的にヘッジ手段とヘッジ対象の資産・負債又は予定取引に関する
重要な条件が同一である場合には、ヘッジ開始時及びその後も継続して、
相場変動又はキャッシュ・フロー変動を完全に相殺するものと想定することができる。
わりと省略できる場合は多いと思われるので、
その判定さえちゃんとやっておけばあとがラクチン。


余談。
繰延ヘッジ損益には『必ず』繰延税金負債を見なくちゃいけない。
普通なら忘れるわけはないが、④になってしまった会社などで、
繰延税金資産を取り崩した会社の場合は忘れる危険がある。
(税資産がなくなったのだから税負債もなくなるという思い込み)
ないとは思うけど、一応、注意が必要だろう。