こんにちは、二代目大家(仮)の、シルビアです。

 

それなりの金額の年収があって、勤め先に問題がなくて、書類上は特に問題がなくても、銀行さんがお金を貸さないことがあるんです。ここの部分は、二代目の方、要注意かもしれませんよ。

 

私の親は、いわゆる大家さんです。将来的に私は親の不動産を継ぐ可能性が高い「二代目大家(仮)」という立場です。
そんな私が突然ある日「今日から大家です」という状態にならないためにも、自分で大家さんを体験しておこうと決めて、今まで貯めた貯金を使って都内にアパートを購入しました。

 

自分の職業を説明するの、難しいなぁと思います。
私の場合、16時から出勤する「青少年のための健全な夜のサービス産業」で働いている傍ら、この2016年9月からは「大家さん」をやりながら…父親の経営する不動産管理会社の従業員をしています。それとは別に、クチコミだけで働いているボランティアに近い仕事が、いくつかあります。

 

「青少年のための健全な夜のサービス産業」は、首都圏でこの名前を聞いたら知らない人はいないと思われる有名なブランドで働いています(グループ企業の名前を出せば全国にその名前は知れ渡っていると思います)。それも、仕事の内容が「数字を使うエキスパート」なので、食べるに困らない仕事です。
それに対して私の父の会社は…個人事業に毛が生えた程度です。家族経営ですし。

 

以下、ちょっと長い昔話ですが…

 

あれは今から10年ほど前のことでしょうか、父が東京都中野区の幹線道路沿いにある1棟のマンションを買いました。
このマンションの2階から上は住居として使われており、1階にはレンタルビデオ店が入っていました。テナントさんですね。

 

ただ、10年ほど前のことです。TSUTAYAさんとかGEOさんといったメジャーどころのレンタルビデオ店がシェアを増やしていた時期です。この建物は最寄駅から徒歩10分ぐらいのところにありますが、その最寄駅に行く途中にも小さいけれどTSUTAYAさんがあります。
父からこの建物を買う予定だという話を聞かされた私は「1階にどんなお店が入るかは、気をつけておかないとならないかもね」と冷ややかに父に言いました。父は何を私が言っているのかわかっていない様子でした。そして、父の期待に沿わない反応を私がする時はいつもそうなのですが、私のことを「わかった風なことを言うんじゃない!」と激しく叱り、「あの時もこうだった」と過去の私の悪いことを(あることないこと)まくし立てるのでした。

 

正直、私の目から見てそのビデオ店に明るさを感じませんでした。いかがわしさすら感じました。まず女性は立ち入らないでしょうし、子供を持つ親も「あそこには入っちゃだめ」と子供に言うでしょう。そんな感じのビデオ店でした。
それ以上に感じたのは、重たい空気と活気のなさです。生気を感じない、というのでしょうか。
で、父がこの建物を購入して半年ほどして、案の定、テナントさんとして入っていたこのレンタルビデオ店が店を畳むことになりました。

 

テナントさんの家賃が良かったものですから、当然、父はイライラしています。テナントの募集をかけても、空室が続きます。父のイライラが増加します。
私から見たら「予めテナントが抜けたらどうするかを思い描いていない父が悪いだけじゃん」という話なのですが、さすがにそれは黙っています。自分で蒔いた種でイライラしている父だから、私は父を尊敬などできませんし、父が嫌いで嫌いで仕方なかったです。

 

そうこうしてテナントが決まらずに半年ほど経った頃、父は「あのレンタルビデオだったところをレンタルボックスにする」と言いだしました。
「今はもう、やめたほうが良いんじゃない」と私は言いました。
実は前にも別の建物で、空室率が高くなりすぎた時に父が困っていた時がありました。その時に「レンタルボックスにして駐車場を貸すように入居者に貸してみては?」と提案したことがありました。「レンタルボックスなんてとんでもない!お前に不動産の何がわかるんだ!だからお前は…」と、猛烈に罵倒されたのを覚えています。あれから5年以上が経過していました。規制も厳しくなりました。
「今からではアウト」という私の声に、父は耳を貸しません。取らぬ狸の皮算用を父は私に見せました。

 

実際のところ、このレンタルボックスが十分に稼働していたという話は聞いていません。
2年ほどしてくると、この建物を「売りたい」と父は言いだしました。

 

私は父から全く評価されていません。その証拠に、私が父の会社の従業員として受け取る賃金は、妹が受け取る賃金より低いです。
ただ、私の役割は父親に憎まれようと恨まれようと「違った視点」で情報を提供することなのだと割り切っています。それがボディブローのように効いてきていて、父の私に対する評価がここ1,2年で少しずつ変わりつつあるのですから、まぁ悪くはないかと。

 

従業員を抜きにしても、我が家では昔から「家族だから父親の言うことは当たり前」としつけられてきましたが、私はそれは間違ったしつけだと思います。家族だから何でも父親任せ? 冗談じゃない!

 

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ふとミートホープという企業名を思い出しました…
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私の妹は、大学時代もほんの1日だけ某遊園地の駐車場で旗振りのバイトをやっただけで、あとは私の親の経営する会社からしかお金をもらっていません。何でも親の言う通りで、意見する私を妹は「バカ」だと思っています。
私が外で働く理由は、我が家の偏ったルールしか知らない人間にはなりたくないから。外で働くことで学ぶことが多いから。それに、「健全な青少年のための夜のサービス産業」は「未来のエリートを育てることで世の中の役に立つ」夢のある仕事だから。
正直、このアパートとは別に首都圏某所に区分所有を買った時点で、「働かなくても食べていける」状態は構築できていました。

 

で、今日の本題。

 

私が親の後を継ぐかもしれない、継いだ時に困らないように「大家さん」という仕事を経験しておきたい、縁故を借りずに自力で物件探しから購入から経営から全て経験しておきたい、という理由でアパートを購入する時のこと。
銀行でローンを組む際に、「父親の経営する会社の従業員である私」という存在を、銀行さんは「単なる税金対策で実質的に働いていないのでは?」と気にかけていました。確かに税金対策である点は否めません。でも、私が従業員として社長に憎まれようと疎まれようとNOを言うのが私の仕事です。
もちろん、それ以外にも建物の掃除をしたり、(パソコンを使えない父に代わって)ワープロ打ちをしたり、という仕事もやることはあります。

 

時々、年収が世間の平均年収の2倍以上の人というだけで「属性が良い」と思っている人がいます(はーい、私もそんな一人でした。まぁ私の場合、「夜の商売」があるんでそれほど属性が高いとは思っていませんでしたが)。
今回私が銀行さんから疑われたように、いくら年収があっても「ちゃんと働いていますよ!」というのがないと、銀行さんは評価してくれません。

 

二代目の皆さん、しっかり働きましょう。
なんせ私、そんな有名な企業でガッチリ働いていても、私が給料を頂いている会社が銀行さんから見たらアウトだったせいで、結局は親の会社の従業員としての分しかローンが出なかったのですから。

 

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さすがにコレは転職を考えました…銀行さんから見たらアウトな企業に勤めていては、「大家さん」として打てる手の数が減ってしまいますから。ただ、ちょっと長く働きすぎてしまいましたね。もう「転職」は厳しいかもしれないお年頃に差し掛かっております。
「いつやるの?いまでしょ!」という具合には転職できません。自分の人生の経営が最も難しい経営かもしれません。一代完結で、跡継ぎ、いませんし。
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