
イサム・ノグチは1969年に四国・香川県の牟礼町にスタジオを構え、
ここで彼の成熟期の代表作になる花崗岩、玄武岩を使った大型の彫刻作品の制作に励みました。
ノグチは1956年、パリのユネスコ本部の庭園デザインに使う石を探していた時に初めて
四国を訪れ、巨大花崗岩彫刻『黒い太陽』(Black Sun)(1969年、シアトル美術館所蔵)を
製作中、石職人の協力を求めて再び四国にやって来ました。
牟礼町出身の若い石工、和泉正敏に紹介され、
ノグチはその後20年に渡って和泉と密接な協力関係を築いて
作品制作を共にすることになります。
和泉は彫刻家のためにスタジオを建設し、
ノグチは彼の人生最後の20年間は毎年半年を牟礼で過ごしました。
イサム・ノグチ庭園美術館はノグチの遺志を継ぎ、
牟礼町のアトリエもまたニューヨークのノグチ美術館同様、
芸術家や研究者たちへの刺激の源であり続けて欲しいという彼の願いを体現しています。
四国・香川県の歴史ある屋島と五剣山に位置する美術館は150あまりの彫刻作品を所蔵し、
その多くは未完のため、
生前のノグチが実際に制作を行っていた当時の雰囲気を色濃く残しています。

代表作「エナジー・ヴォイド」(1971年)

野外作業場だった石壁サークル

住居イサム家の居間
隣県にこんなすばらしい美術館があったとは、、、
クリエイティブな感性がくすぐられました。。。