お久しぶりです。

で、開成の問題の中身について話し、そこで止まっていました!

 

今日は、桜蔭の問題の中身を見ていきましょう。

実質「2021年入試 桜蔭の国語」です。😛

 

一題目は、論説文です。

稲垣栄洋『はずれ者が進化をつくる』

開成と比べて大きな相違点は、文章が長いということです。

それから、桜蔭の問題の特徴だと思うのですが、途中で「中略」が結構ある。

つまり、作問をしている先生の思惑がはっきり表れている、

意図的な出題だと言えるでしょう。

 

問いは、問1が漢字、

問2,問3,問4が、字数フリーの記述問題と、問題数は少ないです。

 

文章は、本の題名からすると生物学の話なのかな?と思うのですが、

切り取られている部分は、若い人に向けての生き方論です。

具体例が多いのですが、筆者の主張はシンプルで、スッと入ってきます。

 

周囲の人の評価に惑わされることなく、本当の自分らしさを見つけなさい。

ナンバー1を目指して戦うことはなく、苦手なことからは逃げてもいい。

そして、自分が得意なことで勝負をして、オンリー1になれる場所を探しなさい。

でも、勉強は得意なことを探すことなので、

苦手だとすぐ決めつけて捨ててしまわないことも大切ですよ、

という内容です。

 

まさに、「頭がいい」という周囲の評価を受けて桜蔭を受験している少女たちに、

先生方が言いたい言葉でしょう。

 

桜蔭に入れば、「頭がいい」子なんて、沢山居ます。

自分らしさを見つけて、オンリー1になりなさい。

でも、苦手なことをすぐに捨てていては、得意なことは見つかりませんよ。

「学べ、学べ、やよ学べ」ですよ!

という、先生の声が聞こえてくるようです。

筆者の言葉を借りて、桜蔭の先生のメッセージを強く出してくるのが、

この学校の素材文選定の特徴だと思います。

 

2020年6月初版の本なので、塾のテキストには載っていませんが、

稲垣栄洋さんは『雑草はなぜそこに生えているのか-弱さからの戦略』など、

中学入試の定番素材文の筆者であり、

書いている内容も、似たようなものが多いので、

解いている子どもは、「こんな文章どこかで読んだなあ」と既視感を覚え、

読みやすかったのではないでしょうか。

 

問いの方を見てみると、

論説文では「線部の理由はなぜですか」や、「AとBの違いを書きなさい」などが

パターン化された問いなのですが、

こういったパターンに当てはめて解ける問題はありません。

 

文章の、筆者の主張を読み取る力、

問いを読み取って、要求されたことを書く力が必要だと言えるでしょう。

 

こういう問題を解けるようになるためには、逆説的になりますが、

問題演習ばかりをやっていてはなりません。

桜蔭の過去問演習を人より早くから始めても、

慣れで点数を取れるようになるものでもありません。

 

先取り学習よりも、急がば回れ方式の学習がいいですね。

 

中学年(10歳くらい)までに読み書きを達者にしておく。

ある程度読み書きが達者になったら、こういった、塾の素材文を使って、

筆者の主張の分かるところに線を入れながら読めるようになる。

筆者の主張を、口頭で説明できるようになる。

 

↑このくらいのレベルに達してから、過去問演習を行なってください。

 

大設問の二つ目に行く前に、結構な分量になってしまいました!

 

「2021年入試 開成&桜蔭の国語 4」につづく

(実質「2021年入試 桜蔭の国語」です。😛)