ずいぶん間が空いていますが、この場所を忘れてはおりません。
日に日に手強さを増す2歳児、恐ろしいっす。
かーちゃんクタクタ。






私は結婚をして、引越しをした。
引越し先は地元から700キロほど離れた他県も他県。
完全にアウェイな場所で、縁もゆかりもなさすぎる場所だった。


しかし職場結婚だったので、夫の同僚は私も何人か知っており、たまに飲み会に参加させてもらったりもした。


そんな自分の結婚やら引越しがあったころ、お互いの身の上をすべて知る大先輩の結婚披露パーティーの日取りが決まった。


それはそれはめでたくて、本当に嬉しかった。


素晴らしい人柄なのになかなか波乱に満ちた人生を送ってきた大先輩が、ついに心を決めた。
これはぜひ祝いに行かねばならない。


パーティーは出欠を取るわけでもなく、「来れる人は来てやってください」という何とも大先輩らしいスタイルだった。


そのパーティーの日には、私はすでに引越し先にいる。
でも大先輩のためなら、新幹線を乗り継いででも駆けつけたい。
でも、大先輩とあって、たくさんの人たちが祝いに来るのは必至で…その中には先輩夫婦も間違いなくいるはずで…


で…


ででで…(なんやねん)


「ごめんなさい大先輩、私やっぱり行けません(心の声)」


となりました。


大先輩は、もちろん私の事情を知っていて、それはもう痛いほど知っていて、分かってくれるはず。


私は割り切って出席することもできず、きっと分かってくれるだろうと行かなかったのだった。


パーティー後日、大先輩から写真が届いた。


先輩と女先輩もしっかり写っていた。


「行かなくてよかった…」と思いつつ、胸が締め付けられた。


そして、パーティーで私の結婚を聞いた女先輩から、連絡が来た。


「結婚おめでとう!今度お祝いさせてね!!」


好意120%なのにそれを受け入れられない私。


とにかく会わなくて済んだ。良かった。
大先輩には本当に申し訳なかったけど、やっぱりお祝いはしたくて、個別に贈り物をした。


その後は慣れない土地で新婚生活を送った。


毎日朝から「今日の夕飯何しよう」と悩み、夫以外の人と話すこともなく、スーパーのレジで「ありがとうございます」と言うくらいの日々。


年明けからの新婚生活。
春の結婚式に向けて準備をしたり、夏の新婚旅行に向けてこれまた準備をしたり。


無事に式が済み、新婚旅行も済んだ。


夫は仕事が忙しくて帰りが遅かったけれど、私のことを大事にしてくれていた。
ご飯を作れば何でも「おいしい」と言ってくれる。
洗濯も掃除も、特に文句を言われることもなく。


穏やかな日々が流れていた。


しかしまあ今から振り返っても、この日々を細かくは思い出せない。


やっぱり誰かと会うって、特に私には大事なんだなと思った。


あまりに夫としか話さない日々だったので、GWやお盆に地元に帰って友達と会っても、うまく話せなくなっていた。
あぶないあぶない。


とまあ、こんな感じで、私は先輩と会わないように相変わらず過ごし、アウェイな土地での新婚生活をはじめたのだった。