四川や広東でよく使う食材のひとつに豆●(トウチ)があります。大豆を発酵させて干したもので、日本の浜納豆に似ています。塩、しょうゆ、みその三つの役割をかねる万能の調味料です。
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干小魚花生 撮影・越田悟全 |
今のように調味料の種類が多くなかった30年ほど前、中国料理界では大きな位置を占めていました。
千葉県柏市にある「知味斎」という店に勤めていたころのことです。台湾から招かれた調理師が、まかない用にと豆●と唐辛子をいためただけの「豆●辣椒(ラジャオ)」を作ってくれました。
ご飯にのせてひと口食べると、火を噴きそうな辛さ。でも、慣れると、辛さの中に発酵した大豆の深いうまみが感じられ、やみつきになったものです。
この豆●辣椒をベースに様々な具をいためれば、ご飯にぴったりのおかずができます。肉やタケノコ、戻した干しシイタケなども合いますが、春はフキ、秋はサツマイモのツルなどでお試しください。
今回はカルシウム豊富な「干小魚花生」です。台湾では小料理屋の突き出しとしておなじみの常備菜です。いためることで香ばしく、油でコーティングした状態になり、日持ちがします。
チリメンジャコは硬めに干したものでも結構ですし、年配の人なら軟らかめの方が食べやすいでしょう。魚を塩ゆでした塩分が残っていますから、それを差し引いて味付けします。
カリッと歯ごたえのよいナッツと、チリメンジャコは相性が抜群です。ピーナツの代わりに松の実やクルミでもよいでしょう。