ここ数ヶ月、歌野晶午作品にハマっている。
初めて彼の小説を読んだのは3~4年前。図書館で『女王様と私』の装丁とタイトルに惹かれて借りた。その頃私は歌野晶午という作家名を知らなかったのだが、読みやすく一晩で読み切ってしまった。しかし新しいとは思ったものの読後感が良くなく、今後彼の作品を読むことはないだろうと思っていた。
だが今年になってから、好きな作家の小説で出版されているものはあらかた読み終えてしまい、新しく好きになれそうな作家を探していたところ、書店で『密室殺人ゲーム王手飛車取り』のタイトルが目に入り、裏表紙の粗筋を読み即購入。続けざまに『密室殺人ゲーム2.0』『長い家の殺人』『白い家の殺人』『葉桜の季節に君を想うということ』を読み、そして今日『絶望ノート』を読み終えた。
彼は巧妙なトリックを使う訳ではない。読んでいる途中にラストの展開が分かってしまうのだ(『葉桜…』は除く)。勿論細かく分かる訳ではなく、大まかな部分が分かるという程度だが。
しかしそれでも時間を忘れ読了させてしまう技量はものすごいものである。人間独特のネットリ感も嫌らしくなく、どこかチクチクする感じも最後に上手く拭い去ってくれるのだ。
そしてまた、歌野晶午作品を購入してしまった。また睡眠時間が短くなる。