81 本当にあった怖い名無し! 06/03/23(木) 06:31:42
つい最近、義兄から聞いた話。
義兄は柔道四段で県警の柔術の師範代も勤める猛者だが、義兄が柔道に惚れ込んだ
原因となったのは中学の恩師だった。恩師のおかげで柔道の才能に目覚め、大学まで
特待生として進学した人。恩師に最後に会ったのは5年前で、ずっと気になっていたが
忙殺の日々に追われていた。その恩師が亡くなったと聞かされたのは、お葬式も何もかも済んでの事
だった。その日義兄は、ずっと会えなかった事を悔やみながら、家で柔道着を着込み
もう一着柔道着を向かい側に置き、陰膳を供えて泣きながら酒を飲んでたそうだ。


82 本当にあった怖い名無し 06/03/23(木) 06:50:52
続きです。

「会いたかったです。せめてもう一度会いたかったです。」って泣きながら飲んでたが、
いつのまにか眠ってしまった。すると夢に恩師が現れ「久しぶりやな。そやけど、
死んだら死んだで結構忙しいんじゃ。気安く呼び出すなやw」ってニコニコしてたそうです。
さらに「お前には柔道は教えたけど、酒の飲み方は教えんかったな。いいか?酒は
泣いて飲むな!笑って飲め。」って言って、また微笑んだそうです。
最後に「お前、少しは強くなったみたいやけど、常に謙虚にせいよ。心が伴わん奴は
誰からも相手にされんぞ。わかったな?」と、これは真顔で言って消えた。
目が覚めた義兄がふと見ると、陰膳の酒が半分なくなってて、柔道着の帯の結び目が
明らかに自分のやり方じゃなく、まさに恩師の結び方になってたそうだ。

俺は正直言って、義兄が苦手だったがこの話を最近聞いて好きになった。
短気でかなり気性の荒い人だったが、少し穏やかな人になったし。