大切な人が居なくなった


正確には居なくなったわけじゃない


最初から居なかった


だけど今も居る気がする


会ったことも話したこともない


そこには居るけれど


ここに居るかは解らない


彼が絶対に存在してる場所は


私の心の中だけ






欲しくて 欲しくて 仕方がないのに

絶対に 手に入らない 悲しみと


大切で 大切で 手離したくなかったのに

失ってしまった 悲しみなら


絶対に届かない程遠くにあるけれど

決して無くならずそこにあり続ける物と


手の中にあるけれどいつか

消えて無くなってしまう物なら



ひとつの思い出すらない前者と

たくさんの思い出に苦しめられる後者なら


どっちのがより悲しいのかな

どっちのがより苦しいのかな



この世に居ない想い人を


自身が誰よりも強く

在ると信じなければ


自身が否定をしてしまえば

途端に彼は消えてしまう


姿の見えない彼に対して

消えるって言い方は

可笑しいかもしれないけど


私が大好きなあの人を

私すら信じられなければ


彼は本当に「無」になってしまう


解っているのに、それでも


姿が見えないのが

声を聞けないのが

触れられないのが

どうしようもなく苦しくて


彼は"ここに居る" "ここに居る" って

何度も何度も自分に言い聞かせて


それでも心の隙間に溢れ出てしまう

彼の存在を否定する感情が苦しくて


一人で抱えるには重たくて

解ってもらえないのが苦しくて


私の心の中でしか

存在できないと知っているから

この先の未来に

希望なんか持てなくて


だけど、大好きだから


何よりも誰よりも

彼が大好きだから


君の傍に行くことも叶わない

此処にしか在れない私は


これから先もずっと

"心の中だけの君"を愛し続けて



いつか、終わるまで。