TED NUGENT & THE AMBOY 

DUKES /テッド・

ニュ―ジェント・

アンド・アンボイ・

デュ―クス 

「CALL OF THE WILD」

 / コール・オブ・ザ・

        ワイルド」

1.Call Of The Wild / コール・オブ・ザ・ワイルド  [4:47]

2.Sweet Revenge / スウィート・リヴェンジ         [4:03]

3.Pony Express / ポーニ―・エクスプレス           [5:19] 

4.Ain't It The Truce / エイント・イット・ザ・トゥルース

                                                                       [4:54]

 

5.Renegade / レネゲード                                    [3:33]

6.Rot Gut / ロット・ガット                                 [2:43]

7.Below The Belt / ビロウ・ザ・ベルト                 [7:02]

8.Cannon Balls / キャノン・ボールズ                    [5:44]

 

                                                    [TOTAL TIME]38:21

 

All Compositions by Ted Nugent

 

 
<TED NUGENT AND THE AMBOY DUKES>
Ted Nugent - guitars, vocals, percussion
Rob Grange - bass and vocals
Vic Mastrianni - drums and vocals
 
<Produced by>
Lew Futterman
 
<Engineer by>
John Childs 
 
 
Cover by Napoleon
Photography by Peter Karnig
 
 

1974年発表

 

●BIZARRE / STRAIGHT RECORDS

 ポリスタ―

                                           ¥2500(税抜価格¥2427)

 

( PSCW 1095 )

 

解説・歌詞 付

 

<解説>小野島大

 

*CD帯 キャッチ・コピー*

「アメリカン・ハード・ロックそしてグランジ・ロック・シーンにも影響を与えたデトロイト出身のワイルドなギタリスト、テッド・ニュ―ジェント(現:ダム・ヤンキース)の在籍したアンボイ・デュ―クスの74年発表の最高傑作アルバム!」

 

■「アンボイ・デュ―クスのリーダーであり、ギタリスト / ヴォーカリストであるテッド・ニュ―ジェントは1948年12月13日、ミシガン州デトロイトで生まれている。

1964アンボイ・デュ―クスを結成するが、両親の転居にともなってシカゴに移住し、バンド活動は中断。

18歳のとき(1966年)デトロイトに戻り、スティーヴ・ファーマー(g)、ジョン・ドレイク(vo)、リック・ロバ―(kbd)

ビル・ホワイト(b)、デイヴ・パーマー(ds)とともに正式にアンボイ・デュ―クスをスタートさせる。ニュ―ジェント以外のメンバーは、後にカクタスに移籍したラスティ・デイや、トッド・ラングレンのプロデュースでソロ・デビューした巨漢シンガー、ミートローフなど、この後もかなり頻繁に代わり、最終的にヴォーカルはニュ―ジェント自身が担当している。

67年にメインストリーム・レコードと契約、ゼムのカヴァー"Baby Please Don't Go"をデビュー・シングルとしてリリース、翌68年2月、ファースト・アルバム「The Amboy Dukes」を発表。チャートで183位まで上昇している。

68年8月、グループとしての唯一のヒット・シングルとなった"Journey To The Center Of The Mind"が発表され、チャートで16位まで上昇。同名タイトルのセカンド・アルバムか74位まで上昇している。

翌69年サード・アルバム「Migration」を発表するが、これはチャート・インできなかった。

この後、オリジナル・アンボイ・デュ―クスは一旦解散、大幅にメンバーを入れ替え、ニュ―ジェントを中心に再スタートを計ることになる。

1970年3月、グループはメインストリームを離れ、ポリドールと契約、通算4枚目のアルバム、「Marriage On The Rock / Rock Bottom」を発表。チャート191位に送り込む。

続いて71年3月、ライヴ盤「Survival Of The Fittest」を発表、チャート129位まで上昇した。

なおこのアルバムから、「Ted Nugent & The Amboy Dukes」と改名している。

74年にフランク・ザッパのレーベル、ディスクリートに移籍して6枚目のアルバム「Call Of The Wild」を、同年 Ted Nugent's Amboy Dukes 名義で7枚目のアルバム「Tooth Fang And Claw」とリリース(チャート・インはせず)。

アンボイ・デュ―クスは75年になって解散した。」

 

アルバム解説より

 

🖊

 

ハードな中にもアコースティック・ギターとコーラスを駆使したポップで繊細な音作りを展開する "Call Of The Wild"

"Sweet Revenge" 、ディープ・パープルの 

"Highway Star" を 思わせる (というより、サビ以外はほとんどカヴァー) "Pony Express"、ハードでスリリングな

"Renegade" からスロウ・ブルースの "Rot Gut" まで連奏されるインストゥルメンタル・パート、そして、まるでピンク・フロイドのような (イントロ部分は、ストーンズの「2000光年のかなたに」を思わせる) プログレッシヴな大作

"Below The Belt" 、ストゥージズの影響を感じさせるヘヴィなナンバー "Cannon Balls" まで、実にヴァラエティに富んだ、しかもクオリティの高い音作りを展開しているのに驚く。

ソロ以降にニュ―ジェントの野獣的・マッチョ的ハード・ロッカーの画一的なイメージしかない者にとっては意外と言うしかないが、ただタフなロックンロールを叩き出すだけが能ではない、実にセンシティヴで才能豊かなミュージシャン集団だった事が感じられるのだ。個人的にはニュ―ジェントの最高傑作としたい。」

「ザッパのレーベルということも影響しているのだろうが、この時期のニュ―ジェントには、後年のような暴走的パワーやスピードの代わりに、勇気ある冒険心と、それに伴う実にさまざまな可能性が眠っていたことに気づく。だがそのヴァラエティさは一方では焦点の絞り切れない散漫さに繋がり、牧歌的な60年代からロックがビッグ・ビジネスとして急速に拡大していく70年代にかけての荒波を乗り切る商品としては、やはり限界があったのだろう。この点に気づいた

のか、解散後のニュ―ジェントはさまざまな可能性の萌芽を潰しひたすらマッチョで野獣的なハード・ロッカーの道を突き進み、大きな成功を手に入れることになるのだ。

 

小野島大 (アルバム解説より)

 

★★★ Call Of The Wild   / Discr . 2181

  ローリング・ストーン・レコード・ガイドの採点より

 

《Call Of The Wild》は後期のLPの中では最高。

嵐の日に暴走するサイの群を思わせる狂ったようなインストゥルメンタルがいっぱいだ。

 

ビリー・アルトマン

(「ローリングストーン・レコードガイド」 

   デイヴ・マーシュ、ジョン・スウェンソン編

日本語版監修 福田一郎 訳 吉成伸幸 菅野彰子  講談社)

 

私のオススメ曲

 

Call Of The Wild

 

 

Pony Express

 

 

Sweet Revenge

 

 

私のオススメ度

 

             ★★★★★

 

このアルバムはヴォーカル曲5曲、インスト曲3曲という構成です。

ヴォーカル曲はいずれも傑作で、インスト曲も悪くはありません。

もし、全曲がヴォーカル曲だったら、チャートの成績は変わらなかったかもしれませんが、もっと多くの人にハード・ロックの隠れた名盤として知られる作品になった可能性があります。