金融市場における「両建て」とは、投資家が同一の金融商品に対して、同時に買いポジションと売りポジションを持つ戦略のことを指します。
この戦略は、市場の変動リスクをヘッジするために用いられることが多いですが、その仕組みと効果には理解が必要です。
【両建ての基本的な考え方】
両建ての基本的な考え方は、市場の不確実性に対して自己の資産を保護することにあります。
例えば、ある投資家が株式Aを100株保有しているとします。この投資家が市場の下落を予測した場合、同じ株式Aを空売りすることで、保有株の価値が下がったとしても、空売りによる利益で損失を相殺することができます。
【両建てのメリット】
- リスクの軽減
市場が予期せぬ方向に動いた場合でも、損失を限定することができます。
- 利益の確保
特定の条件下で、市場の動きに関係なく利益を出すことが可能です。
【両建てのデメリット】
- コストの増加
取引手数料やスプレッドが倍増するため、コストが増加します。
- 利益の限定
市場が大きく動いた場合、片方のポジションの利益がもう片方の損失によって打ち消される可能性があります。
【両建ての実践】