100歳で自立した日常生活を送れているのは約2割 | フレイルも認知症も減らない日本

フレイルも認知症も減らない日本

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明らかに
共通する特徴がありますね



共同通信より


脳・心臓・筋骨が長寿の鍵 
きちょうめんな性格も 
慶応大の100歳研究

 人生100年といわれる時代。

健康長寿は多くの人の関心事だ。
100歳以上の「百寿者」を通じて
長寿の秘訣に迫ろうと、
慶応大医学部は高齢者を対象に心身のデータを集め、
30年以上も継続的に調査を行ってきた。

2014年には「百寿総合研究センター」を設立。

長年にわたる調査で
百寿者の共通した要因が分かってきたという。


 ▽三つの集団

 厚生労働省の統計によると、
国内で100歳以上は1970年以降、
増加の一途をたどり、
22年には9万人を超えた。




 92年に長寿研究を始めた慶応大は
2000年からは東京に住む
100歳以上の約300人が対象の
「東京百寿者研究」、
全国の105歳以上の約800人が対象の
「全国超百寿者研究」、
東京の85歳以上を追跡した
「東京85歳高齢者研究」
の三つの集団研究に取り組んできた。


 これらの研究によると、
100歳で自立した日常生活を送れているのは約2割。

これらの人が
100歳以降も長生きする傾向にあり、
110歳以上生きた人は
100歳時点で認知症はなかった。

死後に脳を解剖した
110歳以上の4人では
アルツハイマー病を示す病理所見は少なく、
脳の萎縮の程度は小さい。
動脈硬化も軽かった。

 ▽テロメアの長さ

 研究対象者
約1400人の
血液中の物質9種類
年齢との関係を分析したところ、
心臓から分泌されるホルモンの一種で、
心機能の指標となる
「NT―proBNP」
腎臓のろ過機能を示す
「シスタチンC」
100歳時点での数値が、
長寿になる人ほど良好だった。

肝臓で作られ、
栄養状態を反映するアルブミンの濃度も高かった。

 「全身に栄養や酸素を行き渡らせる
心臓を中心とする循環系の老化を遅らせる
ことが長寿に極めて重要だ」
新井康道センター長は話す。

生活習慣との関係をみると、
85歳以上では
散歩や体操などの身体活動が多い人ほど
アルブミン濃度が高く、
より長生きする傾向にあった。

 このほか、
110歳以上に達した人は
100~109歳で亡くなった人
と同年齢で比べて、
筋力低下など心身の機能低下を示す
「フレイル(虚弱)」の程度が低かった。

脳、循環器系、骨格筋の衰えを
いかに防ぐかが長生きの鍵と言えそうだ。

 細胞レベルでどのような特徴があるかも探っている。

これまでに、
老化に伴い短くなる、
染色体の末端にあるテロメアと呼ばれる構造が、
百寿者では実年齢からの予測値よりも
長く保たれていることが判明した。
 
▽地域とのつながり

 性格も長寿と関係するようだ。

東京都健康長寿医療センター研究所が、
東京百寿者研究に参加した
認知症のない70人に心理検査を行い、
性格を
「神経症傾向(不安になりやすさ)」
「外向性(社交的)」
「開放性(好奇心)」
「調和性(周りに合わせる)」
「誠実性(きちょうめん)」
の5分類で評価した。

すると
百寿者は女性で外向性と開放性、誠実性が、
男性では開放性が高かった。


 同研究所の増井幸恵研究員は
健康増進につながる普段の物の考え方や行動がある。
規則正しい生活を続ける誠実性、
気分を明るく保ち他者との交流でストレスを減らす外向性、
新しいことに興味を持って
認知機能の維持に役立つ開放性が
長寿につながったのではないか
と解釈している。

 百寿総合研究センターでは17年から、
日常生活で介護を必要としない
川崎市の85~89歳の高齢者千人に協力を得て、
介護記録とも突き合わせる
「川崎元気高齢者研究」に乗り出している。

一般の高齢者が
どのような生活習慣や地域とのつながりを持てば
健康長寿でいられるかを解明する狙いだ。