新見先生はいつも
説明が上手です。
参考にせにゃいけません。
薬の必要性を説明されれば飲みます
・・・とありますが注意すべきです。
およそ、
出してくるからには、
医者はみな必要
と考えていますからね。
ビジネス ジャーナルより。
認知症を起こす
危険のある薬、
実は
こんなに多い
…薬の過剰投与で想定外の副作用
今日はお薬のお話です。
“極論君”は「お薬は大好きで、ちょっとの異常でも薬は飲むし、医師に勧められればどんどん飲む。むしろこちらから薬を飲みたいメッセージを送る」というタイプです。
一方で“非常識君”は「薬は極力飲まない。医師に勧められても最初は断る。それでも強く勧められるときは、その理由を丹念に聞いて納得したら飲んで、でも不要になれば即座に内服をやめる」というタイプです。
“常識君”の解説です。
「まず、日本で薬が過剰投与されていることは事実です。ひとつの理由が日本は皆保険に入っていて、医師から処方される薬剤は最低でも7割が補助され、実質の負担額は3割以下です。薬剤代が安いので、どちらでもよければ、ともかくもらっておこうという思いが働きます。また、日本ではかかりつけ医制度がまだ普及していません。つまり総合的に判断する主治医がなかなかいません。そうすると専門分野の主治医の集まりとなり、『船頭多くして船山に登る』ということになるのです。お互いが専門医の処方には口出しをしません。つまり多数の専門医にかかると、必然的に薬剤が過剰投与となります」
ここで非常識君は極論君に「薬をたくさん飲んで副作用などの不安はないのですか?」 と質問します。
極論君は「薬剤師の先生が薬の副作用を説明してくれるが、あまり真剣に考えたことはない」という答えです。
非常識君がコメントします。
「胃の薬も、心臓の薬も、こころの薬も、糖尿病の薬も、体中を回ります。薬は数が増えるとお互いに相互作用が働き、力が増したり、効果が減弱したり、まったく新しい副作用が生じることもあります。そして認知症を引き起こす可能性がある薬は、少なくありません。『今日の治療薬』という病院やクリニックに常備されている書籍には、認知症を招く可能性のある薬物として、
・抗てんかん薬
・抗パーキンソン病薬
・向精神病薬、抗うつ薬、睡眠薬など
・消化性潰瘍治療薬
・抗悪性腫瘍薬
・ステロイド、鎮痛薬、ジギタリス製剤、抗結核薬、β遮断薬、経口糖尿病薬、インスリン製剤
などが記載されています。こんなにも多くの薬が認知症を起こす可能性があるのです。そんなことを知った上で、薬の内服はすべきだと思います」
かかりつけ医の存在が大切
すると、極論君は非常識君に「では、薬は絶対に飲まないのですか?」と質問します。
非常識君は、こう答えます。
「基本的に飲みたくないという姿勢で臨みます。生活習慣の改善とか、運動をするとか、痩せるとか、アルコールと控えるとか、ストレスを減らすとか、そんな養生を行ってよくなるのであれば、薬は飲みません。しかし、絶対に飲まないというわけではありません。しっかりと薬の必要性を説明されれば飲みます。そして、今どんな薬を飲んでいるかはしっかりと把握するようにしています」
ここで、常識君のコメントです。
「確かに、薬の数がある程度以上になると、どの薬が何に効いて、なんのために薬を飲んでいるかわからなくなります。ともかく飲めと言われたので飲んでいる、という患者さんは少なくありません。非常識君のように必要な薬以外は可能な限り飲まないという態度も大切でしょう。そうすれば、必要な薬だけを飲むので副作用も減るでしょう。やはり身体全体の管理を相談できるかかりつけ医の存在が大切ですね」
今回は、やや非常識君に軍配が上がりそうな展開でした。
●新見正則(にいみ・まさのり)
1959年生まれ
1985年 慶應義塾大学医学部卒業
1985年~ 慶應義塾大学医学部外科
1993~1998年 英国オックスフォード大学医学部博士課程
1998年~ 帝京大学医学部外科に勤務
幅広い知識を持つ臨床医で、移植免疫学のサイエンティスト、そしてセカンドオピニオンのパイオニアで、モダン・カンポウやメディカルヨガの啓蒙者、趣味はトライアスロン。著書多数。なお、診察希望者は帝京大学医学部付属病院または公益財団法人愛世会愛誠病院で受診してください。大学病院は紹介状が必要です。